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氷解

生まれ育った街で慣れ親しんだのは、瀬戸内の穏やかな海だけど、
北海道のオホーツクの海は、冬になると流氷がやってきて、
一夜のうちに、海を白い氷で覆いつくすらしい。
写真や映像でしか見たことがないけれど、
きっと、きりりとした冷たい空気のなかで、
一面の氷で覆われた海を見たら、
自然の力のすごさに圧倒されてしまうのだろうな。

天気予報を見ながら、ふと流氷っていつごろ溶けるんだろう、と思って調べてみたら、
年によっても違うけれど、大体4月上旬らしい。

冬の終わりがやってきて、ある日、氷原にすじが走り、
「出し風」と呼ばれる風が、一面の氷原を引き裂いて、
裂け目が少しづつ広がって、海がまた姿を現すのだそう。
そして氷はまた太平洋の彼方へと帰っていく。
そうして、長くて冷たい冬が終わって、待ちわびた春がやってくる、
それを「海明け」と呼ぶらしい。

北海道へは2回しか行ったことがなくて、しかもそれは夏と秋だったので
寒い時期の北海道というのを私はまだ知らない。
ちょうど電車で向かいに座った初老の女性と話していたら、
家族で湖のほとりの宿を切り盛りしているそうで、
「雪の時期が一番素敵なのよ」と教えてくれた。
それ以来北海道には訪れてはいないけれど、
いつか、白い北の大地に、雪の上に足跡をつけて、
耳が千切れそうになりながら流氷を見に行きたいな。
・・・その寒さに耐えられるかどうかが問題かもしれないけど。

ああ、でも、冬といわず、行きたいな・・・
考えただけで旅心がうずうずしてくる。
生まれて初めて一人旅に出た、思い出の場所へ。
時は春、私の中でも氷が解け始めているのかもしれない。

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土曜の午後は

フール・ドゥ・アッシュ久々にフール・ドゥ・アッシュにやってくることが出来た土曜の午後。

色々ばたばたとしていて、こうしてここに来ることが出来たのも、随分久しぶりのような。
そうこうしている間に、この一期一会なパン屋さんでは、どんどんと新しいパンが生まれて、そしてバージョンアップしていたらしい。行けないのが分かっていたから、なるべく他の人の紹介記事を見ないようにはしていたけれど。。

まだ1時半だというのに、この日のアッシュはパンがかなり売り切れていました。
シェフが「いや、今日は珍しく早く売れちゃいましてね・・・」と言われていたけれど、見れば焼き菓子もほとんどなし。パンをあれこれトレイにのせ、レジでマダムと話しながらふと入り口を見ると、お客さんがたくさん・・・!こんな光景を見るのは初めてかも(あまり混む時間には来ないので・・・)。パンがあまりないのは残念だけど、これだけのお客さんでにぎわうのは、ファンとしてはうれしいことです。

噂のパンも少し買うことが出来てほっ。
そして、お腹がすいたのでパン2つをイートイン。
この、窓際のいつもの席に座って、外を眺めながらパンを食べるのも久しぶりだな。



ラ・トゥルトォ・ドゥ・ミワ


この日買った中で一番印象深かったのは、このラ・トゥルトォ・ドゥ・ミワ!
前に日記に書いたトゥルト・オ・ルヴァンよりセーグルの量が多くて、水分も多いような気が。
普通のルヴァンよりもねっとりとした食感で、風味も濃いです。
でもこの濃さとしっとり加減がとても気に入ってしまいました。もちろん、トゥルト・オ・ルヴァンも大好きなのだけど。特に3日ぐらい置いたあたりがよく馴染んでとても美味しかった。



バトネマロン


そして「さっき並んだばかりなんですよ」とスタッフさんに聞いて、見て即トレイにのせた、バトネ・マロン。(写真がイマイチでごめんなさい。。いい加減デジカメ買い換えなくちゃ。。)
栗を約8粒使用したパンペルデュ!
これがまた・・・口に入れると中からお酒がじゅわっと染みてきて、中からは栗がごろごろと・・・!大人の美味しさのパンペルデュで、あっという間に全部食べきってしまいました。アッシュの栗ものはどれも好きだけど、これも美味しくて。次に会えるのはいつかなぁ・・・



フィナンシェ

そしてこれは、前にある方から丸々一本いただいた(ありがとうございました!)、オレンジのフィナンシェ。フィナンシェって、小さく焼かれたものしか食べたことがなかったのだけど、これはパウンドケーキのような大きな型で焼かれたもの。
こういう型だと、中のしっとりと、くにゅっとした食感が楽しくて、また違った美味しさ!オレンジがいい具合に効いています。気に入ったので、この日も買ってしまいました。フィナンシェらしからぬ容貌ですが、見かけたら是非!



* * * * *

フール・ドゥ・アッシュのゴールデンウィーク中の営業ですが、

4月29日(土)~5月1日(月)
10:00~18:00 open

5月2日(火)~8日(月)
お休み

だそうです。ご参考まで!

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Sea


海の近くで働き始めて随分長いのですが、近いとは行っても実際海を見に行ったりすることは、ほとんどなかったりします。このちょっとの距離が、何となく足を遠ざけてしまうのか、あの大通りを渡らないといけないと思うと "わざわざ感"が増してしまうのか。

でも、春風に乗って潮の香りが漂っていたので、昨日ふらっと昼休みに海辺まで散歩してみました。
春の風に少しかすんでいましたが、海に近づくにつれて、懐かしい潮の香りがして、やはり少しかすんだ色の海が迎えてくれます。

今日はベンチに腰掛けてお昼を食べながらぼーっと海を眺めていました。
母なる海、というけれど、そして「海」にも色々あるけれど、この海がいつもここにあって、そしてその北にはすぐ山があって、見守ってくれているような気がして、だから神戸が好きなのかもしれない・・・。
見にくることはなくても、ここに海があるから。
私が生まれ育った街にも、海があって山があったからかもしれないのですが。
(海も山も、神戸とは随分違いますが)

こうして海を眺めて座っている人たちを見るのもまたいいな。
散歩にぴったりのいい季節、またふらりと海を見にこよう。
ランチとカメラを手に持って。





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Le 2em Anniversaire - Le Sucre-Coeur

Le Sucre-Coeur


今日は吹田のブーランジェリー ル・シュクレ・クールのお誕生日。ちょうど2周年だそうです。(去年の日記はこちら
とはいえ今日は仕事でお伺いできないので、昨日お店にお伺いして来ました。

実は個人的な事情で、ここしばらく週末は思うように外出できない日々が続いていて、もちろんパン屋さんにも行くことが出来ず(下のblogに書いているのは、ちょっと前のものもありますのでご容赦を。。)、土曜恒例のフール・ドゥ・アッシュへも行くことが出来ず(今週こそは行きますので!)、ストレスがたまっていたのです。。

その案件が土曜夜になって結論に達し、それによって予定より早く日曜から自由の身?となったので、これはシュクレに行かなくちゃ!と思ったのですが、2周年とあってかなり混雑しているという話を聞いていたので、日をずらした方がいいのか悩んだものの、やっぱり今日行かなきゃ、、と思って、朝から行ってきました。

Sucreシュクレは朝8時オープン。さすがにオープンすぐには行けませんでしたが、なるべく早くに行きたいなと思い、いつもの通勤時間よりまだ早い時間に家を出て、そして阪急正雀駅から(余談ですが阪急ユーザーの皆さん、正雀からだとJR岸辺から4~5分多く歩くだけですし、電車代もオトクですのでお勧めです!うちからだと梅田に出るのと電車代はほとんど変わりません。)パンプスで早足+時には小走りで、携帯のストップウォッチで測ってみること約17分(おそらく自己ベスト)で到着しました。
しかし、こんなに早い時間にパン屋に来たことなんてあったかしら・・・あ、あった(笑)

Sucreお店の中にはお客さんが10人ほどいて、それぞれにパンを選んでいます。窓際のテーブルには、素敵な色とりどりのお花が飾られていました。兄弟店?のアッシュからも素敵なお花が。(確か去年もそうだったなぁ)
奥の厨房のシェフと目があったので、おめでとうございますと声をかけて会釈。ケースにはたくさんのパンが並んでいます。土曜は4時ごろ閉店したということで、かなり大変だったことがうかがえるのですが、このたくさん並んでいるパンを焼くのに、きっと昨日はほとんど寝てらっしゃらないのでは・・・??

Sucreパンを見て目移りすることしきり、ベーシックなパンや初めてのパンをあれこれお願いしている間に、さっきいたお客さんがきれいにいなくなってしまって、一瞬ですが、客が私だけという状態に・・・。その「隙」にシェフと少しだけお話させていただくことができたのですが、やはりかなり大変そうなご様子。(結局この日も4時過ぎに閉店されたそうです)そうお話している間にも、次々とパンが焼きあがっていきます。「まあお誕生日で特別ですから・・・」と話されるシェフは、かなりお疲れだと思うのですが、そんな中でもさわやかな笑顔で、忙しい中、お客さんが帰られるときにも「ありがとうございました」等、奥の厨房から声をかけられたりしていました。そういうことって、些細なことのように思えるけれど、とてもとても、嬉しいことですよね。

ちょうど、あと少しで新作が焼きあがりますよ、ということで、もちろん待たせていただくことに。そうこうするうちにまたお客さんがやってきて・・・という感じだったので、あの一瞬は本当にぽっかりと空いた、ラッキーな偶然だったのでしょう。

焼きあがったパンをもらって、たくさんの気持ちのつまったパンを手に、お店を後にしました。(このときまだ9時過ぎ・・・)

限定パン、買ったと思ったのに買い忘れてたものがありました。。ベーグル・アニヴェルセルとか、セーグル・バナーヌ・ココ・エ・ロムとか・・・あらら。

Sucre10パン・オ・ジェロム・ド・ブレ
麦の外側のとても栄養価の高い「胚芽」の部分を石川の製粉会社が注文を聞いてから少量づつローストして発送してくれるのだそうです。これがまた、色目がかなり濃いのですが、香ばしくて美味しい!決して派手さはないのですが、ざっくりとしていて、うまみがわいてくる感じ。バターとかチーズとあいそう!

Sucre5Pain Anniversaire パン・アニベルセール
山田錦100%の酒粕を使ったパン。

Sucre11切り口は白くて、とってもしっとりしているんです。パンの形容詞には使わないかもしれないけど、とてももち肌なパン!そして切り口からは白ワインのような深い香りが漂います。グリーンのレーズンがとてもよくあっていて美味しい!!ローズマリーもいいアクセントになっています。今回いただいたパンの中でかなり気に入ったパン。

Sucre6芽キャベツと豚の背あぶらのプティカンパーニュ・・・クミンの香りをそえて・・・
芽キャベツはともかく・・・「豚の背あぶら」ですよ、パ、パンに背あぶら?!?!

Sucre12この写真の断面にはうまく写ってないのですが、1cm角位の背あぶらが中に入っているんです。これって食べたらどうなんだろう・・・?!と思ったのですが、芽キャベツとカンパーニュ生地に馴染んでかついいアクセントになってるんです、不思議!

Sucre4パン・ド・パーク
復活祭のパン。先月お店に来た時もあったのですが、期せずしてちょうどイースター、迷わず買いました。とても決め細やかなヴィエノワ生地にホワイトチョコが練りこまれているのですが、とてもよく生地に馴染んで、やさしい甘さのパン。

Sucre7プティ・デジュネ
バナナかマンゴーとクリームチーズだったので、マンゴーを。(ついつい・・・)
可愛らしいパンの間から、ハート型のチーズとマンゴーが顔を覗かせます。朝からこんなパンを食べたら、幸せな一日が過ごせそう!

Sucre9そして、2周年記念でいただいた(1500円以上買った人先着150名だったそうです)バゲット用のバッグ!
シュクレのロゴが入っていて、とてもすっきりしていて素敵です。
次からはこれをもってバゲットを買いに来ますね。

他にも色々と、本当にとても美味しくて、大満足の一日でした。でも、買いそびれたものがあれこれ・・・!また今度ですね。

どうもシュクレにお伺いするのは、私が冬眠(blogの、、ですが)している時が多くて、日記に書きそびれてしまっているのですが、、、回数はそんなに来られないけれど、パンの美味しさは言うまでもなく、とても素敵で、シェフのパンに込めた気持ちがぐっと伝わってくる、そしてスタッフの皆さんの笑顔がとても気持ちよい、大好きなお店。

改めて、2周年おめでとうございます!
これからも、お体に気をつけて、美味しくて心に届くパンを、楽しみにしていますね。

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蓬 - ameen's ovenの春

よもぎあんぱん ameen's oven


田舎に住んでいた子供の頃、すぐ近くの小川沿いに蓬が生えていて、
春になったらそれを摘んできて、その蓬で母が蓬餅を作ってくれた。
餅だけのものもあったけれど、中にあんこが入ってるものが好きだったな。
焼くとふくらんだ餅のどこかからあんこが飛び出してきて、焦げないように焼くのに一苦労。
摘みたての蓬はなんだか青くさくて、台所には蓬の青い香りでいっぱいだったけど、
私はあの青い蓬の香りが、どちらかといえば好きだったかもしれない。
(青くさいものを嫌だと思ったことはあまりないのです)

ameen's oven の春のパンたちは、蓬のパンたち。
ameen's の蓬パンを食べるのは2年ぶりかな。去年の蓬の季節は注文しそこなったので・・・

ameen's oven よもぎあんぱん2年ちょっと前、初めてameen's のパンを注文したとき、試作中なんですけど、、と入れていただいた、よもぎあんぱん。(懐かしいなぁ)
そのときも美味しいと思ったけれど、今回のよもぎパンたちは、前回の春待ちパン同様、キビ甘酒からの酵母なので、もっちり感が増していて、しっとりしていて、そして中からは、心地よい甘さの餡と、胡桃が顔をのぞかせるんです。餡もいい具合にやわらかく、ほっこり、心が和むやさしい味。
手のひらにすっぽり収まるサイズもいい。
このあんぱんを食べて、子供の頃に食べた蓬餅のことを思い出しました。

ameen's oven よもぎトーストこちらはよもぎトースト。レーズンとクコの実が入っています。
よもぎとレーズン、思ったよりずっとあう感じで、レーズンの甘みがいい具合に馴染むんですね、そこにクコの実がいいアクセントになっています。
それにしてもクコの入ったパンって珍しくないですか?これも生地はもっちりです。

ameen's oven ゴマよもぎゴマよもぎは、白ゴマ黒ゴマがぎっしり混ぜ込まれています。この切り口、すごいでしょ?
細長くてしっかり焼き目がついているので、少し硬めなのかなと思ったけれど、やっぱりもちっとしていて、このゴマの食感が面白い!
真ん中もいいけど、端っこが好き。

ameen's oven セーグルカレンズそして、蓬ではないけれど、この春の初めましてなパン、セーグルカレンズ。
ライ麦30%のパンにオーガニックのカレンズがいっぱい入っています。
とにかく、カレンズがぎっしり!です。
これはどちらかというと今までのameen's のセーグルとは少し違って、水分が大目の、しっとりした感じのパン。薄くスライスしてチーズをのっけたり、少し厚めにスライスして軽く焼いたり・・・なんて楽しんでいるうちにあっという間になくなってしまうのですが。

どれも、春の訪れをそれぞれに感じながら、美味しくいただきました。ありがとう!


春は人も物も動く、気候も暖かくなったり寒くなったり、そして人の心も、揺れやすい時期なのかも・・・
ameen's oven の蓬パンは、そんな気持ちも、そっとやさしく包んでくれる。

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水海道 最終便

Nicolas カンパーニュニコラ


今回のこの関東行き、日程の都合で、とても行きたかったお店は両日とも定休日のため、行くことが出来ませんでした。
そのお店は4月初めで移転のため一旦お店を閉じられ、4月後半に新しい場所でオープンするのですが、移転前に、一度だけ訪れたことのあるあのお店に、もう一度行きたいと思っていて。
でもこちらの都合でそれはかなわず、新しいお店への再訪を心に誓っていたのですが、どうしても、あの場所で焼かれるパンを、最後に食べておきたい・・・一度しかお店にはお伺いしたことはないけれど、水海道のお店は、何度も通販でパンを届けていただいた場所。(パンの通販はほとんどしていないのですが、このお店だけは別で、何度か頼んでいました。といっても最近は少しご無沙汰でしたが・・・やっぱりお店に行きたいんですよね)。
そう思って、移転前の通販申し込みの最終日の夜ぎりぎりに、発送最終便の日を指定して申し込んでしまいました。

そして、4月最初の日に届いた、水海道からの最終便。

久々に受け取ったNicolas さんのパンたち、なんだか懐かしくすら思えるのですが、どれもとてもいい顔をしていました。

リュスティックカンパーニュニコラのあのむにっとした生地に、"N" のくっきりとしたクープ、フリュイのクランベリーとくるみの絶妙な混ざり具合、リュスティックのみずみずしくもっちりした食感、背高のっぽなイングリッシュマフィン、ぴりりと胡椒がうまくきいた胡桃胡椒・・・そしてパン屋さんなのにとっても本格的で美味しい焼き菓子たち。


Nicolas イングリッシュマフィン、アイリッシュソーダブレッド


最後の水海道からのパン、美味しくしみじみといただきました。


ニコラのフリュイ
新しい守谷(といっても、どこなんだかさっぱり、、ですが)のお店は、水海道のお店とは違う感じになりそう。
まだお店の雰囲気が見えないだけに、正直、少し不安も感じていました。

でも・・・HPの移転のお知らせにあった一言。

「基本的に店の形態、場所等は変わってしまいますが、エスプリはかわりません。」

その一言と、今回受け取ったパンをいただいて、ほっとした。
場所は変わっても、店構えが変わっても、エスプリは変わらない。だから、ダイジョウブ。

美味しい水海道からの最終便をありがとうございました。
守谷でまた、ニコラのパンたちに再会できるのを楽しみに・・・!



カンパーニュニコラ


* * * * *

余談ですが・・・

どうも、長年使ってきた私のデジカメも、調子が悪くなってきました。。
ここしばらくの写真がどうも今までのように、思うように撮れないのです・・・というわけで、何だかあまりぱっとしない写真でごめんなさい。
そろそろ買い替え時かな・・・(って、もう5年使ってるんだけど・汗)
どなたかお勧めのデジカメがありましたら是非教えてくださいませ。。


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cherry blossoms


街中で、通勤電車の中で、新社会人や新入生とおぼしき人たちの姿を見かける季節になりました。
新しい制服で、お母さんと一緒に入学式に向かう高校生、
買ったばかりの、まだ着慣れないスーツ姿でホームに立つ新社会人たち。
私のオフィスにも、新入社員がやってきました。
(小さな支店なので、毎年入るわけではないのです。おまけに私の部署には来ませんが)
その初々しい姿を見ていると、自分の入社のとき、そして更にさかのぼって、
大学の入学式のことをふと思い出してしまうのです。

田舎から大阪に出てきてまだ間もなくて、右も左も分からず
着慣れないワンピースに履き慣れないパンプス
言葉も違えば知らない人ばかりで
でも不安より大きな期待で胸をいっぱいにして向かった入学式。
もう随分前、というより、昔の事になるけれど
あの時の事は、会社に入るときよりも鮮明な記憶として残っている。
慌てて探して、いいところが見つからず、無理やり入れてもらった古い寮の前は
駅前までずっと桜並木が続いていて
何故か選んでしまった白とピンクのパンプスで何度もつまづきそうになりながら
桜の下を歩いて入学式の会場に向かったことを思い出した。

その場所には1年しか住まなかったし、いい思い出はそんなになかった気がするけど
今でも時々ふっと思い出しては、あの辺りどうなってるのかな、と見に行ってみたくなる。
実際には一度、近くへ出かけたついでにバスで前を通りがかっただけ。
その時住んでいた寮はもうなく、跡地には新しいワンルームマンションが建っているので
行ったところで何があるわけではないのだけど・・・

でも、あの場所が、私の関西生活のはじまり、原点だからかもしれない。

あれから長い年月が経って、私はどれだけ成長できたのだろう。
あの頃、今の年齢になった自分をどういう風に思い描いていただろう。
今の私を、あの頃の私が見たら、一体どう思うのだろう・・・
桜を見ると、ふとそんな感慨にとらわれる。


近所の桜も、そろそろ散り始め。
春の暖かい雨の中、去りゆく美しさを楽しみましょうか。


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ぶらり初春の関東 3 - Zopf
小さくて、あたたかい場所

さて、東京駅で集合し、また電車に乗ります。
山手線から途中で乗り換え、最寄り駅に到着。ここは千葉ですが、はっきりいってどこがどうなってるのか、、人についていくとさっぱりですね(苦笑)

荷物が多かったのと、人数がそろっていたので、バスを待たずにタクシーに乗ります。
このタクシーの運転手さんが、もう傑作で!
駅から目的地まで、見所とか歴史なんかを紹介しながら、あれやこれやと面白い話をしてくれるのですが、その間もなんとも言えず面白い!そして、途中に桜並木があったのですけど、「ここも花が咲いたら桜の防空壕みたいなんだよ」・・・ですって。防空壕!!もう何だか狭い車の中は笑いでいっぱいでした。

さて、目指すお店に到着。すぐ近くまで行ったとき、パン屋に行くといったら「ああ、あの行列できてるところ!あの、こんなちっこいパン売ってる店だろう?」と、手のひらを丸くくぼませるおじさん。。(きっとそれは、あのかわいいアンパンのことではないかと思うんですけど)それがまたとにかくおかしくて。

zopf笑いのうちに、お店前に到着。確かに行列が出来ていましたが、10人ちょっとという感じで、思ったより短くてひと安心。(もう少し前はもっとすごかった - 多い時は100人以上?!)と聞いてましたので)

山小屋のような素敵な店構えの、Zopf さんです。

zopfずっと来たい来たいと思っていたのですが、何となくタイミングを逃してしまい、来られてなかったお店。
通販は2度したことがあって、その美味しさは堪能していたのですが、やはり一度お店に行ってみたいですよね。

zopf2階のカフェ Ruheplatz Zopf を予約していたのですが、パンも買いたいので列に並び、Backstube Zopf の店内へ。
これが、想像していたよりずっとずっとこじんまりしているのに驚きました。
10人も入ったらもういっぱいという感じでしょうか?

zopfそんな店内には、たくさんの種類のパンたちが、所狭しと並んでいます。
あんぱんや食パン、ハード系のパン、サンドウィッチにお惣菜パン・・・!

zopfどうしても、なパンたちは事前に予約をしてあったのですが、こうしてパンたちを目にすると、ついついあれもこれも欲しくなってしまいますよね・・・!トレイを持ってまず一周、そしてあれこれ悩んで、追加購入のパンをセレクト。この日はサンドウィッチ類がたくさんあって、近くだったらもっと色々買うのになぁ・・・と思いました。

そして支払いを済ませ、2階のカフェへ。

2階のカフェ Ruheplatz Zopf は、暗めの落ち着いた内装で、とても大人な感じのいい雰囲気です。Ruheplatz とは、ドイツ語でくつろぎの空間と言う意味なのだそうです。
こちらのカフェも、思ったよりこじんまりとしていました。

昼過ぎから美味しいワインをいただきつつ、お料理とパンに舌鼓。これが本当にどれも美味しくて・・・!
パンはバスケットにあれこれ入って出て来るので、少しづつ色々食べられて嬉しいですよね。
お料理も、パンと合うセレクトで、本当にどれも美味しかった!そして、お野菜の味がまたいいんです。

素敵な方たち、お会いしたかった方たちとわいわいとお話をしつつお料理をいただいて、あっという間に時間が過ぎます。

本当に、楽しい時間って、どうして過ぎるのが早いんだろう。
Ruheplatz Zopf は「時を忘れる空間」。
カフェで楽しく過ごしている間は本当に時を忘れていた。
・・・このままこうしていられたら、どんなに楽しいことか。



パンペルデュ


そして最後にいただいた、パンペルデュ。
バゲットで作られたパンペルデュは、中までしっとり、やわらかで、でもやわらかすぎることなく、ちょうどよい心地よい甘さで、どうやったらこんな風に作れるのか知りたい!と本気で思ったほど。

パンペルデュ添えられたクリームと、キャラメリーゼされたバナナ、とてもよくあいます。
大皿に盛られたパンペルデュを囲んで、同じテーブルの人たちと幸せを分かち合う。素敵な忘れがたいひとときでした。

テンチョ。さん、りえさんともお話させていただいたのですけど、お2人とも想像以上に素敵な方々!お客さんに対する気配り、スタッフのみなさんへの接し方など、短い間ではありましたけど、このすごい人気のお店を支えているのは、パンの美味しさは言うまでもないことだけど、こうしたお2人の人徳によるところが大きいんだろうなぁと感じました。

そうこうするうちに、もうお店を出ないといけない時間。
後ろ髪をひかれるように、名残を惜しみつつ、お店を後にしました。
ありがとうございました、また来ますね!!!



* * * * *


この日あれこれ買ったZopf のパンの一部を。

ベーマーバルトブロート

友達にイチオシされていた、ベーマーバルトブロート。
ヨーグルトライより少し濃い目の色で、ライ麦が多めで少し酸味があって、こくがあって美味しい!数日おいておくと、美味しく馴染んでいいんです。

黒豆のリュスティック

後で追加して買った、黒豆のリュスティック。
このリュスティックの美味しさったら!!!
Zopfさんのリュスティックを食べるのは初めてのような気がするけど、このリュスティック、とても私好み♪とてもしっかりとむちっとしていて、気泡がとてもきれいなんです。

餡マーブルごま

噂の餡マーブル、この日はごまでした。とにかく、その断面のマーブル具合に惚れ惚れします♪想像していたよりたっぷりの餡が生地に混ざって、持ってみるとかなり重いです。白いパンに黒のごま餡、そのコントラストが素敵。とても心地よい甘さで、とまらない感じです。。

バターロールバターロール
これも友達に勧められなかったら、買ってなかったかもしれない、、でも、買って大正解!とにかく口当たりがしっかりとしていうて、弾力があるんです。これ、とても好き!

カボチャと栗とベーコン、チーズのミルフィーユこれもずっと気になっていた、ミルフィーユシリーズ。

これは、カボチャと栗とベーコン、チーズのミルフィーユ

洋なしとクリームチーズのミルフィーユこちらは、洋なしとクリームチーズのミルフィーユ

ヨーグルトライの生地の中に色々な食材を重ね焼きしたもの。どちらもフィリングの取り合わせが絶妙で、ヨーグルトライの生地に合う!切り口も美しくて、見た目にもお味も大満足の、ずっしりと重いミルフィーユ。

他にもあれこれと・・・

ライくるみゼンメル、あんぱん 桜あんぱん、ブルーベリーベーグル クロワッサン・オ・ザマンド、豚の角煮のラップ キッシュ、黒豆のクグロフ


どれも美味しくて大満足。

それから、是非お勧めしたいのが、メニューののった小冊子。パンの紹介のみならず、パンの知識やお店のこだわりなどなどがぎっっっしりつまっていて、(それも全部手書きなんです!!素敵!)常に手元に置いて読みたい、そんな小冊子です。お店で見かけたら是非。


通販ももうしばらくはお休みのようですが、少しは落ち着いてこられた様子。
でも、、こちらもまた、是非足を運んでお店に行きたい、と思わせるお店でした。
全国的に人気のお店なのに、こじんまりとしてて、お店とお客さんの距離が近くて、色んなパンの楽しみを教えてもらえる、あたたかくて、素敵なお店。
どうして、遠くても素敵なパン屋さんって多いんだろう。。
また、来ますね!

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ぶらり初春の関東 2 - 京橋(涙)~丸の内sweets

さて2日目。
私にしては珍しく(笑)、スロウスタートな朝。

ゆったり目に起きて、部屋でBread & Circus さんのパンをいただきます。


なつめやしといちじくのパンスライスしていただいていた、なつめやしといちじくのパン。
こんな青空の気持ちいい、まどろんだ朝には心地よい甘さ。小さめにカットされたなつめやしといちじくがいい甘さで、生地もソフトなので、焼かずにそのまま味わいたい感じです。これも外見からすると、がつんとハードで甘くないパンかと思っていたので、ちょっと意外。

blueberry muffin

そして、昨日お店に並んで、札が出る前にトレイにのせたので正式名称は分からないのですが、このブルーベリーのマフィン!
甘めでしっとりした生地の下から、ブルーベリーがたっぷり!わかりますか?このブルーベリーのとろりとした感じ。つい止まらなくて、たくさん食べてしまったけど、朝食というよりおやつにも食べたい、そんな感じのマフィンでした。


さて、パンの写真を撮ったりしている間に、すっかりいい時間。。
ホテルを飛び出し、一人向かうは京橋。
駅に着いたのはもう10時半前で、心は焦りつつ駆け足でお店に向かったのですが・・・

ある程度予想はしていたのですが、既にお店の前には大行列が・・・。それも、ざっと数えたところ、100人ほどいる様子!
うわ、やられた・・・。覚悟はしていたものの、ここまでとは思っていなかったので、正直油断してました・・・。(ちなみに開店は10時)

HIDEMI SUGINO イデミ・スギノは、元々神戸・北野にあったパティスリー。
神戸にお店があった頃には、時々買いに行ったり、買い物ついでにお茶したりしていたものでした。そのケーキの美味しさと洗練された味は、当時他のお店にはなかったもの。北野という場所にも馴染んでいた、その素敵な空間は、まもなく閉店してしまい、その後充電期間を経て東京にお店を移されたのでした。

とはいえ、東京に移転してからは、「京橋」というのがどこかぴんと来なくて、上京の時には行ってみたいと思いながら、行きそびれていたお店。でもある時場所を調べたら、銀座のすぐ近くではないですか!
ああ、どうして今まで気づかなかったんだろう、、、と思いながら、次の上京時には絶対行くと心に誓っていました。

そして今回の上京前、1月の末に、NHK の「プロフェッショナル 仕事の流儀」という番組で、杉野シェフが紹介されました。ご覧になられた方はよくお分かりだと思うのですが、杉野シェフのお菓子作りに対する姿勢・考え方は、本当に学ぶところがたくさんあります。手を抜かずに基本に忠実に、そして常に進化しなくては・・・と。色々と考えさせられること、感銘を受けることの多い番組でした。

そして、プロフェッショナルとは・・・

「永遠の未完成でいたいと思っているんです。
だから、今日よりも明日、明日よりもまたその次の日が、
もっとおいしいお菓子ができるように、
あきらめないで自分を高めていきたい。」

簡単そうで、決して簡単ではないことです。心に染みました。

あの番組を見たら、イデミスギノのケーキを食べたことのない人でも、食べてみたい!ときっと思うはず。そして、翌日からはものすごい行列が出来たそうです。

その後もまだ行列が出来ているという話は聞いていたのですが、もうオンエアから2ヶ月経っているし・・・と思った私が甘かった・・・。
取りあえず行列の一番後ろに並んだのですが、何分小さなお店ですので、なかなか進みません。
途中でスタッフの方が来られて、ケーキの数には限りがあるので、この辺りだと無理かもしれません、というような説明をされたのですが、もう少し時間もあるし・・・と、待ってみることに。
少しづつ列は進んだのですが、劇的には進みません。そうするうちにも時計の針はどんどん進む。
待ち合わせの時間まであと少し。

・・・結局、泣く泣く断念しました。

途中で顔を出された杉野シェフのお顔を拝見できたのが、何よりの収穫でしょうか。
神戸時代より少し締まった感じの杉野シェフは、とてもいい笑顔でした。
次回は、きっと。



* * * * *


sadaharu aokiさて、一応無理だったときのことを考えて、ちゃんと次案を考えていた私。
そこからひたすらダッシュして(笑)北上し、国際フォーラムを超えていくと、ありました!Sadaharu Aokiです。
こちらのケーキは以前にパリでいただいたことがありますが(そのときのレポは こちら こちら )、東京のお店は初めて。

実はイデミスギノで待っている間、友達からメールが来て、この日伊勢丹にSadaharu Aokiのコーナーがオープンし、なんと青木シェフが来られてたのだとか!うわー、そんなことなら最初から伊勢丹に行けばよかったー!(←ミーハー^^;)
ま、そちらは大混雑でケーキはなかなか買えなかったようなので、丸の内のお店で正解でしたけども。
思ったよりも随分と広くゆったりした店内。(パリの、私が行ったお店は、かなりこじんまりしていました)
左にケーキのケース、右側に焼き菓子類がたくさん並んでいます。目移りすること必至です。

・・・しかし、イデミスギノで並んだ分、時間はなし。お勧めケーキを聞いて迷わずそれをオーダー、あとマカロン他をちょこちょこ買って、支払いを済ませて手にするや否や、待ち合わせ場所に向かって猛烈ダッシュ!(笑)

しかし、ケーキはどこかで食べないと場所がない。そして走りながら食べるわけにもいかない。。
というわけで、途中の国際フォーラムのベンチに急いで腰かけ、速攻で写真を撮り(なのでちょっとボケてます・・・笑)、持参したスプーンで早速いただきます♪

ヴァランシアこの日買ったケーキは、ヴァランシア。何かのコンテストで入賞したのだとか。上には飴細工の中に金柑のスライス。(最近金柑づいてます)
時間もないので早速!上はオレンジのムース、下が・・・うろ覚えですが、チョコのスポンジにチョコのムース、一番下が・・・あれなんだっけ、、、?すみません、、忘れちゃいましたが、甘さ控えめでちょうどよくて、チョコの濃さとオレンジのさわやかさと、ナッツの食感がいい。美味しくいただきました。

しかし・・・一個700円なんですよね。。2個食べるには少々勇気が要ります(笑)

ちょっともったいない気はしますが、時間にはかえられない。一気に完食し、ケーキ箱をおりたたんだのですが、ゴミ箱がない・・・。時間もないので、ケーキ箱とスプーンを手につかんだまま、待ち合わせ場所のTOKIAのVIRON前へ猛ダッシュ(笑)少し遅れてしまったけど、無事友達と合流し、(とはいえ結局VIRONをのぞく時間はなかったのですが、まあまた今度。)東京駅で別の連れと合流。とはいえ、途中にゴミ箱がないので、手にケーキ箱とスプーンを持ったまま(笑)いい年した女がすることじゃないですね・・皆さんマネしないように(笑)

この日 Sadaharu Aoki で買ったお菓子はこちら。

マカロンマカロンあれこれ。もうどれがどれだかさっぱり(笑)
思ったよりちょっと軽い感じがしました。あとクリームがちょっと濃かったかな、ものによりますが。
どれも美味しかったのだけど、パリで食べたときの方が美味しく感じたのは気のせいでしょうか。
種類が色々あるので目移りしますね。この紫のすみれなんて素敵ですよね。

sadaharu aoki

正式名称は不明ですが、左がチーズ、右がチョコのケーキ。
チーズの方はまあまあだったのですが、チョコの方はねっとりしていてなかなか食べ応えあって美味しかったです。
・・・でもこれも、とてもいいお値段でしたが。

今度はゆっくり選んで、ゆっくりいただいて(笑)みたいものです。イートインも出来るので、ここで買い物途中にお茶なんていいかもしれません。(好きなお店がこの辺りに多いので)

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桜


土曜にはほとんど咲いていなかった近所の桜も、
昨日の暖かさで一気に花開いていました。
昨日の三日月の夜にはもう7分咲きぐらいになっていて、
この1日でここまで咲いているとは思わなかったので驚きました。


sakura
今朝は時間があまりなかったけれど、電車に乗る前に少しだけ川沿いを散歩。

こんなにあっという間に咲いていく桜を見ると、
ああ、本当に春が来たんだなぁ、と思います。

桜をこんなに愛でるのは日本人特有のことのようだけど、
桜を見ると、つい顔がほころんでしまいますね。


でも、そう思う一方で、何か一抹の寂しさ、不安のようなものも感じるのです。
今はこんなに美しくやさしい花を咲かせているけれど、
もうすぐ、あっという間に、はかなく散ってしまうのを知っているから。
美しいものの命は短いというけれど
楽しいことも、命は短いんだろうか。
もう少しその美しさを楽しんでいたいと思う私を置いて
気がつけばもう、散ってしまってるんじゃないか・・・・・

そんな気持ちがふとよぎるけれど
でも今は、今だけは、、それは考えずに、この美しさを楽しもう。
今の、この春の、このひとときだけの、はかない美しさを。



sakura


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ぶらり初春の関東 1 - Bread & Circus
おいしいものと、たのしいこと。

Bread & Circus


もう4月、近くの桜もようやく咲き始めました。
いつまでも冬眠しているわけにはいきませんね。
冬眠中のあれこれ、書きたいことはたくさんあるのだけど、忘れないうちに・・・

3月のある2日間、関東へ出かけてきました。
あれやこれやと行きたいところはあったのですが、今回は行き先を絞って、ゆったりスケジュールで。
結果的にそれで大正解でした。それぞれのお店の印象がとても大きくて(行く前から予測できたことですが)、ゆっくり堪能できたから。

* * * * *

東京に着いて、浜松町で友達と待ち合わせ、18きっぷの短い旅、スタート!18きっぷを使うので、みんなでひっついて改札へ行かないといけないのですが、なんだかこれも新鮮で面白い。

品川で一旦降りて、エキュートを冷やかす私たち。
品川の駅って、中も外も広いんですね・・・あ、満でパン買うの忘れた!
ドーナッツプラントのドーナッツも買おうと思ったのに忘れた!(ドーナッツクッキーなるものは買ったんだけど)
また今度ね。

久々の Dean & Deluca。この日私が持っていたのも、NYのお店で買ったトートバック・小。これがちょっと下げるのにちょうどいいサイズなんです。お値段は日本で買うと高いんですね、やっぱり。

D&Dおなじみのパンの山をじろじろ見つめ(奈良・アルションのパンがたくさんあって驚き!)、まだ入荷していなくてがらんとしているケーキのケースを残念に思いながらじっと見つめ、おいしそうだけどお値段も素敵な生ハムやチーズに見とれ、ボリュームたっぷりなサンドに目を見張り、そしてセールになっているスパイス類を、一緒になってごそごそと(笑)

パンやマフィン、デリを買ってみんなでブランチ。デリも思ったほど高くはないです。
あれこれ食べて楽しかったなぁ。でもついつい食べ過ぎた・・・?!(笑)
D&D、なかなかに楽しいところですよね。品川のお店は広くて好きです。

さて、そこから快速に乗ります。平日の昼間なのに、人でいっぱい、座れません。
横浜も過ぎて、だいぶ経ってからぽつぽつと席が空きはじめました。
何だかあれこれとしゃべっている間に、気がつけば窓の外には真っ青な海・・・!
新幹線で東京に行くときにも、途中熱海の辺りで青い海が見えるのですが
こうして快速で走りながら見る海はまた素敵。
私が生まれ育ったのも、海のすぐそばで、子供の頃はよく、何はなくても海を見に行っていたものでした。
といっても、見ているほうが好きな子供でしたが。(・・・あ、今でもそうです)
この日は雲ひとつない快晴。
目的地に着いたら、海を見に行こうね!なんて、このときは話してました。

電車の中でも、何を話していたのか、でもずっとしゃべっていたのであっという間に着いたという感じですが、品川から約1時間20分で、湯河原に到着しました。
駅前にはもう桜が咲いています。やはりこの辺りは暖かいのですね。

地図を見ながら目的地を目指します。駅前の階段を下りて、パチンコ屋の角を曲がって。
途中でお菓子の甘い香りが漂ったり、庶民的なお店が並んでいたり、なんだかとても和む街です。

そして、その先に目指すお店がありました。
写真では見たことがあったけれど、本当にこじんまりとしていて、赤のかわいらしい店構え。
Bread & Circus さんです。



Bread & Circus

ドアの外からのぞくと、ちょうどお客さんが途切れたところ、わぁ、ちょうどよかった!と、お店に入ってご挨拶。
目がとてもきらきらとした素敵な奥様が出迎えてくれました。奥からご主人も顔を出されて、にっこりご挨拶。
お店はこじんまりとしているのだけど、噂には聞いていましたが、シックな棚に大きなパンたちがどんと並んでいて、その様子は圧巻です。他のお店ではこんな大きなパンたちがこんなにたくさん並んでいるのを見る事はあまりないですよね。



Bread & Circus

とにかく、奥様のチャーミングさにはすっかりknock down されてしまいました。目上の女性にこういうと失礼かもしれないけど、とってもチャーミングで可愛らしい方なんです。にこにこと、時にはきびきびと。笑顔で「うふふっ」と笑われる、その雰囲気がとても好き。

お店の奥でご主人がパンを作られていて、オーブンから出たばかりの甘いパンの香りがふわっ・・・、それは幸せなひと時でした。

bread & circusパンのことや、パン以外のこと、あれこれお話している間にも、お客さんが次々とやってきます。私たちが行ったのは午後だったのだけど、お昼前後はかなり慌しかったのだとか。この日はご主人と奥様だけだったので、大変だったでしょうね。

bread & circusご近所の方たちがやってきては、奥様とお話されて、「いつものパン」「いつものスライス」そんな感じでやりとりされていて、パン以外のこともあれこれお話されているのが、地元の方たちに根付いたパンやさんなんだなあというのが感じられました。いいなぁ、こんなお店。パンを買う楽しみに加えて、奥様とお話しする楽しみがとても大きい。近くにあったら通いたい場所。

bread & circusあれこれパンを買って、友達とシェア。大きいパンばかりなので、シェアできるのはうれしい。人数分にカットしてもらう間にも、これはこうして食べると美味しいのよ、とか、そのパンにまつわるエピソードなど、色々話は尽きなかったなぁ。ずっとこうしてお話していたいくらい。

買ったパンの一部を。既にカットした後の写真ばかりなのでご容赦を!詳しくはBread & Circusさんのサイトにて・・・

デイズムAll about の MIHOKOさんの記事を見てまず気になった「デイズム」。見た目にはかなり黒く、堅くて重そうな印象のそのパン、実際カットして食べてみるとそんなことなくて、見た目より軽く、そして外のかりっとした感じがとてもいい。歯切れがよい、とでもいおうか。そして何故かほんのりと甘みが感じられる。クリームチーズやジャムがあいそう。でも美味しくてついそのまま食べちゃったのだけど。


グラマラススコーン

友達に「絶対だよ!」と勧められていたグラマラススコーン。
イギリスのスコーンとは全然違うけど、これはこれでとっても美味しい!とにかく色んなフィリング(石臼挽全粒粉、オートミール、レーズン、カランツ、クランベリー、アーモンド、ゴマ、けしの実、オレンジ、サワークリーム)が入っていて、食感はざっくりというより、ねっちり?止まらない感じです。

フルーツバンドルそのルックスにやられてしまう、フルーツバンドル。(カットする前の写真を撮るのを忘れた!)
これも、見た目から、もっとどっしりしたパンかと思っていたら、食べてみるととてもやさしく、ほんのり甘い生地に、フルーツがいい具合に入っています。


フィグバー、全粒粉のスコーン、ジンジャーマンスコーン、デンマークのプンパニッケル


あれこれ買ったつもりだったけど、まだまだ食べたいパンはたくさん。
ポテトクラウンも、リアルカンパーニュも、食パンも、ハーマントッシュも、パーフェクトシナモンクランチも、買えなかった、出会えなかったパンたちは、また今度!

ほかにもあれやこれや・・・途中で来られるお客さんを先に通してもらって、その間またお店でまどろむ私たち。その合間にまた色々お話して、なんだかとても去りがたい、このままもっとお話していたい、そんな感覚に陥ったのでした。

結局お店を出る頃には夕暮れ、もう東京に戻らないといけない時間。
何度もお礼を言って、「また来ますね!」と、後ろ髪をひかれるように、お店を後にしたのでした。
梅も、海も、桜も、温泉も、他には何もしなかった湯河原だけど、とても満ち足りた、笑顔の時間。


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mille-feuille

mille-feuille


先日頂いたミルフィーユ。
その美味しさは言うまでもなく格別だったけれど、その時、シェフから頂いた一言に、その場にいた私たちは心を強く打たれた。

  ミルフィーユは、作るのが難しいお菓子ではありません、
  ただパイにクリームをはさむだけなんですから。
  でも一つだけ、外せない大事なことがあるんです。
  それは、食べる直前に、それを食べてもらう
  「愛する人」のことを思いながら組み立てること。
  ただそれだけなんです。
  だから、よくお店でケースの中に並んでいる、
  既に完成しているミルフィーユを見ると
  あれは違うなって、思うんですよ。


mille は千、feuille は木の葉。
幾重にも重なった、ざくざくしてしっかりとしたパイと、そのパイに挟まれた甘くてとろりとしたクリームには、作り手の方の気持ちがぎっしりつまっていて、出来立てざくざくのミルフィーユ自体は口の中で感動と共にあっという間になくなってしまったけれど、その気持ち、それはある意味「愛」と呼んでもいいのだと思うのだけど、は、しっかりと私たちの心の中に刻み込まれた。

ただ、普通に美味しいだけのケーキだったら、「ああ、美味しかった~!」で終わってしまうけど、その余韻は今もきっとあの場にいたみんなの心に刻み込まれている。こんな素敵な思いのつまったものをいただける幸せ、他には代え難い。

そんな感謝の気持ち、愛、を、こちらからも伝えることによって、食べ物を通した、食べる側と作る側の相思相愛の関係、信頼で結ばれた関係って築かれていくのかな。そんなことを思いながら、ミルフィーユを手でつまんで頬張った。(是非そうして食べてください、と言われたので。なんて素敵な食べ方!)
どうやったらうまく伝えられるのか、それはまだ試行錯誤中だけれど・・・。

でも、難しく考えるより、
笑顔で「ありがとう」 「美味しかったです!」
それだけで十分なのかもしれないな。

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