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待宵草

待宵草


今までずっと「月見草」だと思っていたけれど、
本当は「待宵草」 Evening primroseというのですね
少し前に行った夕暮れの海辺で咲いていました
子供の頃はよく見かけたけれど(海の近くに住んでいたので)
随分久しぶりに見た気がします
夜が来るのを待って、夕暮れになると花を咲かせる 待宵草
暗がりの中でも「咲いているよ」「ここにいるよ」ってアピールしているかのような黄色
そして柔らかい花びらと、じっと月を見上げて待っているかのような姿が
何だかとてもいじらしく感じられてしまいました
でも朝になるとしおれてしまう、そんな花
つい暗がりでじっと見つめてしまったのは
私も夜にならないと会えないからなのでしょうか

まてどくらせど こぬひとを
宵待草の やるせなさ
こよひは月も 出ぬさうな
竹久 夢二

(携帯しか持っていなかったのでぼんやり写真で失礼します)

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something special

Sucre


何度か訪れている場所だけど、そしてもちろん大好きな場所だけど、
何かをきっかけに、「特別」な場所になることってある。
この日、この曇り空に雨がそぼ降る午後、
そんな特別な思いを残す場所がまた一つ増えた。

この先、この場所に座って、パンを食べながら外を眺めるとき、
その度にきっと、あの日彼女とこの話をしたことを思い出すだろう。
この、心地よく甘く、優しくとろりとして、少し甘酸っぱくて、
そして何だかちょっと今の自分とシンクロするような(いやもっと酸っぱいか・・・)、
シェフの想いと、そのシェフへの想いがぎゅっとつまった、このパンと共に。

ありがとう。

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combination

先日フール・ドゥ・アッシュで出会った、素敵な組み合わせのパンたちを・・・

セーグル・オ・テ・エ・ポンムセーグル・オ・テ・エ・ポンム
紅茶とリンゴのライ麦パン。
アッシュで紅茶のパンを見たのは初めてかもしれません・・・紅茶好きとしては迷わず手が伸びます。思わずシェフに「紅茶のパンって珍しいですよね!!」と詰め寄ってしまいました(笑)

セーグル・オ・テ・エ・ポンム生地にはたっぷり紅茶が練りこまれていて、そしてそれに負けないぐらいリンゴもたっぷりと。リンゴがしゃきしゃきとしていて食感も良くて、ねじられたところのかりっとした感じがまたいいのです。紅茶の香りもよくて、リンゴとよくあってます。アップルティは苦手だけど、紅茶とリンゴの組み合わせはいいですね。

そしてそして・・・この素敵な新作!!

ラ・ベル ジャポネーズ スィオラ・ベル ジャポネーズ スィオ
日本酒と栗のライ麦パン。(酒粕も入っているそう)
セーグル生地はかなりしっとりねっとりとしていて、栗がごろごろと入っているんです。

ラ・ベル ジャポネーズ スィオ切り口からはお酒の香りがしっかりと・・・!
セーグルとお酒と栗がとにかくよくあっていて、「大人の夜のパン」「オコサマには食べさせないわよ」って感じ。
外を少し焼いてコンガリさせたところがまた美味しいし、数日置いて馴染ませたらまたお酒感がアップして、また美味しくいただけるのです。
そして・・・素敵なネーミング!
これまた感動なのでした。
ね、スィオちゃん♪

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mountain

Mountain


「なぜエベレストに登るのですか」と聞かれて「そこに山があるからだ」と答えたのは、英国人の登山家 George Mallory だった。

そこに山があるから、人は山を登ろうとする。
シンプルだけど、なるほどそうなのかな、と思わされる一言。

山にも色々あって、英国のように「・・・これが山?」と思うようななだらかな山もあれば(「ウェールズの山」を思い出しますね)、Mallory が目指したエベレストのように、険しく、容易には登れない山もある。
そして、登りはじめてみたら、想像以上にハードな山道だったということもあるだろう。

山頂への道は、時に平坦で、時に険しく、途中には岩もあるかもしれない。
力を振り絞ってその険しい岩道を這い上がり、来た道を見下ろして、ああやっと5合目辺りまで来たか、と思って上を見たら、まだ2合目だった、なんてこともあるかもしれない。
そして山頂は、時に青空の下できりりと美しい姿を見せたと思ったら、時に霧にかすんで見え隠れしたりする。

ふと考えた。途中でもし足が止まってしまったら、一度山を登り始めた人間はどうしたらいいのだろう。
勇気と体力を振り絞って登るとしてもその先は思いやられ、体力にも自信がない。そして、とはいっても、岩を降りるのも、ひょっとしたらそれ以上の勇気と体力がいる。・・・でも、だからといってそこにいつまでも留まっている訳にもいかないという現実。

いつ力尽きるか分からないけど、そしてこの先、頂上までの道に何があるのか、いばらの道なのか険しい岩道なのか分からないけれど、それでも見えない頂上を目指してあと8合登る決心をするのか、それとも力を振り絞って這い上がってきた岩道をまた降りるのか・・・。
登るのも大変なことだけど、岩道を降りるのも、決して簡単なことではなく、大きな勇気がいる。一度岩から手を離したら、一気に奈落の底に落ちて、その衝撃で二度と這い上がれなくなってしまうのだから。

どちらの道を選ぶのか。とりあえずもう少し先に進んでから考える、とか、行ける所まで行ってみる、という考え方もあるかもしれない。でも、いずれにせよ、いつまでも2合目で足踏みしているわけにはいかない。少しづつであったとしても、どちらかに進まなくてはいけないのだから。

それを決めるのに、何が背中を押してくれるのだろうか。・・・いや、それを期待してはいけない。必ず誰かが上から手を差し伸べてくれるわけでも、下から押してくれるわけでもないのだから。そして山を登ることにしたのも、理由やいきさつはどうであれ、登ると決めたのは自分なんだから。

なぜ人は山を見ると登りたくなってしまうのだろう・・・
そして、山が高ければ高いほど、登りたいという気持ちが高くなる、というのはなぜだろう。
山は待ってはくれても、低くなったりはしない。岩道が平坦な道になったりはしないのに。
それなりの覚悟と体力、そして腹ごしらえができてなければ、簡単に登ろうと思ってはいけないんだ。
・・・そう気づいたときにはもう遅いんだろうか。

でも。きっと、山があれば登ってしまうんだろうな。
そして、来た道を戻る勇気より、前進する勇気を持っていたい。
その前に向いた気持ちが少しでも続く限り。

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Rhubarb

ここ最近、日本でもルバーブが少しづつポピュラーになってきたような気がします。
数年前まではほとんど見かけることはなかったのですが(といっても、生のルバーブは今でもスーパーで見る事はほとんどないですけど)、最近になってルバーブのジャムとか、ルバーブを使ったお菓子、パンなどを少しづつではありますがめにするようになりました。

ルバーブに初めて出会ったのは英国でなのですが、最初は、「ふき」のようで、でも酸っぱくて、赤くて繊維質なその食べ物に少し驚いたのですが、この心地よい酸味がすっかり気に入ってしまいました。

1年半前ロンドンの友達宅に泊めてもらったとき、朝トーストを食べていたら、「ルバーブは好き?」と聞かれたので「もちろん大好き!」と答えたら、冷蔵庫から出してきてくれたのが、ボウルにいっぱいのルバーブのジャム。
友達と娘は好きじゃないらしく食べないと言っていたのだけど、だんな様が大好物で、自分で買ってきてジャムを作るのだとか。「ほら、私たち食べないから、(私が)好きだって聞いたら彼喜ぶわよ~」と話していて、実際帰ってきて「ねぇ、彼女ルバーブ好きなんだって!」と告げると「ああそう!それはよかった!!ルバーブ美味しいよね?!僕のジャム食べてくれた?ほら、うちは僕しか食べないからさ・・・(涙)」と目をきらきらさせて喜ぶだんな様。
「うん、美味しい!パンやヨーグルトと一緒に食べたけど、この甘さ加減がちょうどよくて美味しかった~」
「それはよかった~。この甘さの加減が難しいんだよね」
と、2人で嬉々としてルバーブの美味しさを語ったものでした。

ここしばらくの間に出会った、ルバーブのパンとスウィーツたちを。

フール・ドゥ・アッシュ:ルヴァーブとフランボワーズのカンパーニュまずは、フール・ドゥ・アッシュの「ルヴァーブとフランボワーズのカンパーニュ」

とにかくこの色!アッシュらしく生地にはフランボワーズが、こんな色になるほど練りこまれています。

フール・ドゥ・アッシュ:ルヴァーブとフランボワーズのカンパーニュで、その中にルバーブが入っているのですね!(はさまっている、という感じ?)
とにかく生地のしっとり感にフランボワーズの風味ととルバーブの酸味の生きた自然な甘味がうまくあって美味しいです。

ル・シュクレ・クール:イチゴとルバーブのプティ・カンパーニュそしてこちらは、ル・シュクレ・クールの「イチゴとルバーブのプティ・カンパーニュ」

ル・シュクレ・クール:イチゴとルバーブのプティ・カンパーニュ外から見ただけでは分からないのですが、カットするとカンパーニュ生地の中に、イチゴとルバーブがたくさん入っているのです。(ああ、この写真を見るとルバーブが写ってませんね、、、ごめんなさい!でもルバーブちゃんと入ってました。)
イチゴとルバーブが爽やかでジューシーで、カンパーニュ生地とあってやさしい味です。

しかし、同じルバーブを使っても、シェフが違えばこうも違うのか、という感じで楽しいですね。

シュクレ・ルバーブのタルト
こちらはシュクレの、ルバーブのタルト。これもとても美味しかったです。・・・あまりにも美味しくて一気に食べてしまいました。

そしてこちらはモンプリュで見つけた、リュバーブのスウィーツ2つ。

モンプリュ:タルト・リュバーブタルト・リュバーブ
タルト生地の上には、細くカットされたルバーブがたっぷりのっています。こういう使い方をしているのを見たのは初めて!食感が面白くて美味しいです。

モンプリュ:タルト・リュバーブ・ア・ラ・フレーズタルト・リュバーブ・ア・ラ・フレーズ
これ、外から見ると一体どこにルバーブが入っているの?という感じなのですが、、、、

モンプリュ:タルト・リュバーブ・ア・ラ・フレーズスプーンを入れると、タルト生地の上にルバーブのコンフィチュールが入っているのですよ♪


これからの季節、酸味が美味しいルバーブのパンやスウィーツにもっと出会えるかな・・・楽しみです。

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moon dance

昨日の夜は満月。

昨日はずっと外を見ていなかったので、電話で「満月がきれいだよ」と教えてもらうまで全然知らなかった。
窓を開けて見た満月は、シャンパン色を通り越して、ゴールドの月。
ほわっと霞がかかって、やわらかいけれど強い光を放っている。

moon danceちょうど部屋で聴いていたのは Ann Sally の moon dance

スロウな曲、メロウな曲、アップテンポな曲に、古い日本の曲、どれもAnn Sally が歌うと、すっと心に染みてくる。昨日はこのCDの気分だった。

一旦CDをストップして、一曲目の "I wish you love" から聴きなおす。
一番最初のギターの音、それに続くAnnの声がクールに切なくて、甘すぎなくていい。

改めて歌詞を見ていたら、happyな歌でないのに初めて気づいた。

ベランダに出て満月を見ていたら、気持ちはdanceしないけれど
やっぱり何故か涙が出た。
満月の下ではなすすべもなくて、ただ自然に任せるしかない。

・・・でも今日は、雲に隠れて月は見えない。

これから梅雨も本番だから、月を楽しめる夜は少ないかもしれない。
だから晴れた日は、いつもより長く夜空を眺めよう。
月が少しづつ細くなって、この夜空から消えてしまうまで。

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「ロンドン、とっておきのティープレイスへ」

ロンドン、とっておきのティープレイスへ 英国紅茶のおいしい誘惑英国、とか、紅茶、なんていう文字のついた本を見るとついつい手が伸びてしまうのですが、最近出たこの本も、お茶するために英国に飛んでしまいたい、と思わせてくれる本です。

「ロンドン、とっておきのティープレイスへ 英国紅茶のおいしい誘惑」というタイトルのこの本、ホテルからティールーム、紅茶の買えるお店にアンティークのことまで、ロンドンのティープレイスがあれこれときれいな写真入りで紹介されています。

実はロンドンでお茶する機会ってあまりないもの。ホテルのきちんとしたアフタヌーンティだって、今までに2回行っただけで、やはりどうしても田舎でクリームティなど気軽なティータイムを楽しむほうが多くなってしまいます。
でもこの本を見ていると、ロンドンにも素敵なティープレイスがあちこちあって、あそこもここもと行ってみたくなるのですよね。

今一番行ってみたい、リニューアルオープン後の Brown's Hotel、この本で見て気になった Chai Bazaar、他にも色々あって、見ているだけでも楽しくなってきます。

ああ、次ロンドンに行く時にはどこに行こうかな・・・悩みが増えそうです。

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teardrops

ここのところ、どうも涙もろい。

元々映画を見ていて泣くことは多かったけれど(でも、他の人とは泣くポイントがずれているような気がする。多分。。)、ふとした瞬間に、気がつけば涙腺が緩んで、駅のホームだろうが仕事中だろうが、涙がこぼれそうになって慌ててこらえるなんてことがたまにあったりする。

それは何故か、自分で分かる時もあれば、よく分からない涙の時もある。
今朝もかなり早くに目が覚めて、喉が渇いたので水を飲み、また布団に戻ったら、何故か急に涙があふれて頬を伝った。

・・・何故?どうして?

自分の中ではそのピークが去ってしまったように思っていたのに。

涙の数だけ強くなれる、というけれど、もしそれが本当なら、少しは強くなっているんだろうか?
涙には浄化作用がある、というけれど、もしそれが本当なら、少しは心がクリアになっている・・・?

・・・どちらもそんな風には思えないけど。

ただ、これだけは分かる。もっと強くならなきゃいけない、ってこと。

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apricot といえば。



ameen's oven 発芽小麦のパン・杏


先日いただいた ameen's oven の初夏のパン。

ameen's 発芽小麦のパン・杏長くねじられた発芽小麦や大麦、亜麻仁の種の入ったざっくりしたパンをカットすると、その切り口からはこんなにみずみずしく大きな杏が顔を出します。
ドライアプリコットってそんなに馴染みがない気がするのですが、このアプリコット、本当にドライ?と思うほど、中がとろりとしていてジューシーなんです。「ちょっとジャムのよう」と紹介されているけれど、普通のドライフルーツでこういう感じはないですよね。
そのとろり感と自然な甘さが、ざっくりとした発芽小麦のパンにうまくあってます。

ameen's 発芽小麦のパン・大麦発芽小麦のパン・大麦。こちらはプレーンタイプで、形はタバチェのよう。
生地に練りこまれた大麦や亜麻仁の食感が楽しくて、ざっくりしていて味があって、かみ締めているうちに前向きなパワーが出てきそうな感じです。



ameen's キャロブ&雑穀ベーグル

そして、今回の季節のパンには珍しくベーグルたちも。このベーグルには、きび甘酒酵母を使っているのだとか。
年明けの酒種シリーズから続いているこのきび甘酒酵母のパンは、とてももちっとした食感が印象的なのですが、ベーグルととてもあうように思います。いつものベーグルよりぷっくりしたルックス、見ているだけで心がふっくら、丸くなりそうですよね。
左のキャロブのほうはほんのりとしたキャロブの甘さの中にレモンピールが効いていて、とてもさわやか、かつもちっとしていて美味しい。そして右の雑穀ベーグル、雑穀パンとはやはり食感も味も違って楽しい。


これから梅雨、そして夏ももうすぐ。
こんな体に元気をくれるパンたちを食べて、一番苦手な梅雨に備えましょうか。

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