« Rhubarb | Main | combination »

mountain

Mountain


「なぜエベレストに登るのですか」と聞かれて「そこに山があるからだ」と答えたのは、英国人の登山家 George Mallory だった。

そこに山があるから、人は山を登ろうとする。
シンプルだけど、なるほどそうなのかな、と思わされる一言。

山にも色々あって、英国のように「・・・これが山?」と思うようななだらかな山もあれば(「ウェールズの山」を思い出しますね)、Mallory が目指したエベレストのように、険しく、容易には登れない山もある。
そして、登りはじめてみたら、想像以上にハードな山道だったということもあるだろう。

山頂への道は、時に平坦で、時に険しく、途中には岩もあるかもしれない。
力を振り絞ってその険しい岩道を這い上がり、来た道を見下ろして、ああやっと5合目辺りまで来たか、と思って上を見たら、まだ2合目だった、なんてこともあるかもしれない。
そして山頂は、時に青空の下できりりと美しい姿を見せたと思ったら、時に霧にかすんで見え隠れしたりする。

ふと考えた。途中でもし足が止まってしまったら、一度山を登り始めた人間はどうしたらいいのだろう。
勇気と体力を振り絞って登るとしてもその先は思いやられ、体力にも自信がない。そして、とはいっても、岩を降りるのも、ひょっとしたらそれ以上の勇気と体力がいる。・・・でも、だからといってそこにいつまでも留まっている訳にもいかないという現実。

いつ力尽きるか分からないけど、そしてこの先、頂上までの道に何があるのか、いばらの道なのか険しい岩道なのか分からないけれど、それでも見えない頂上を目指してあと8合登る決心をするのか、それとも力を振り絞って這い上がってきた岩道をまた降りるのか・・・。
登るのも大変なことだけど、岩道を降りるのも、決して簡単なことではなく、大きな勇気がいる。一度岩から手を離したら、一気に奈落の底に落ちて、その衝撃で二度と這い上がれなくなってしまうのだから。

どちらの道を選ぶのか。とりあえずもう少し先に進んでから考える、とか、行ける所まで行ってみる、という考え方もあるかもしれない。でも、いずれにせよ、いつまでも2合目で足踏みしているわけにはいかない。少しづつであったとしても、どちらかに進まなくてはいけないのだから。

それを決めるのに、何が背中を押してくれるのだろうか。・・・いや、それを期待してはいけない。必ず誰かが上から手を差し伸べてくれるわけでも、下から押してくれるわけでもないのだから。そして山を登ることにしたのも、理由やいきさつはどうであれ、登ると決めたのは自分なんだから。

なぜ人は山を見ると登りたくなってしまうのだろう・・・
そして、山が高ければ高いほど、登りたいという気持ちが高くなる、というのはなぜだろう。
山は待ってはくれても、低くなったりはしない。岩道が平坦な道になったりはしないのに。
それなりの覚悟と体力、そして腹ごしらえができてなければ、簡単に登ろうと思ってはいけないんだ。
・・・そう気づいたときにはもう遅いんだろうか。

でも。きっと、山があれば登ってしまうんだろうな。
そして、来た道を戻る勇気より、前進する勇気を持っていたい。
その前に向いた気持ちが少しでも続く限り。

|

« Rhubarb | Main | combination »

Comments

どんな山に登ろうとされているのか分からないので、一般論なのですが、一人で山に登ろうとするのはごく一部の人で、たいていはパーティーを組んで登るものですよね。パーティーで助け合うのは、また降りてくる人や後から来る人に尋ねるのは、決して弱さではない、と思います。結果に後悔しない覚悟ができるまで考えるのは自分だけれど。

Posted by: びんみん | 23 June 2006 at 00:43

●びんみんさん
そうですね、山の登り方にも色々ありますし、人に尋ねるのも大事なことですよね。
でもそれで自分を見失わないことも大事なのかなぁと思う今日この頃です。

Posted by: miya | 27 June 2006 at 21:55

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/30727/10618246

Listed below are links to weblogs that reference mountain:

« Rhubarb | Main | combination »