階段

年明け、山あいにある奈良のお寺を訪れた。

初めて訪れた、由緒あるそのお寺は、三が日の最後の日とあってか参拝客もまばらで、
落ち着いた冬の風情を漂わせていた。
400近い階段は、最初段差があまりない階段が続く。
一見上りやすそうに思えたけれど、いざ歩きはじめると意外と上りづらく、
これなら普通の階段の方が上りやすいんじゃないか、と思われるほどだった。

途中2ヶ所曲がって上までのぼると、本堂にたどり着く。
来た道を見下ろしてみると、遅い午後の日差しの中、
枯れ木に囲まれた中に、さっき通った回廊が続いている。

本堂では法要の真っ最中。
お経を上げる声が、寒さが身に染みる本堂に響き渡る。
色んなお経を聞く機会があったけれど、このお経は何か心に響くものがあった。
本堂の奥には非常に大きな本尊十一面観世音菩薩立像が鎮座している。
その立派な姿に、寒さを忘れて見入ってしまった。



階段


ちょうどこの日まで万燈会が行われているとの事、
5時からということで一旦お寺をあとにし、遅い昼食に地元名産の三輪そうめんを食べ、
草餅を食べながら付近をぶらぶら散策し、またお寺に戻った。
大晦日は下の灯籠にもろうそくの灯りが点されるそうなのだけど
この日は上の灯籠のみ点灯されていた。
下の灯籠にもろうそくの灯りが点っていたらもっと素敵だったんだろうな、とも思ったけれど
でも上のこの灯りだけの方が素敵かもしれない、と思い直した。
夕暮れで段々と夜に近づく階段を、灯籠の灯りの下もう一度ゆっくりと上っていく。

ふと見回すと、色んな人たちが、この階段を上っていた。
親子、老夫婦、友達同士、恋人たち・・・
階段の一番下に立って行く先を見つめていたら、
人生もこのようなものなのかな・・・と思えてきた。
時には低い階段を、時には普通の階段を、
そして時には険しい岩の段を上っていく。
立ち止まって周りに目をやったり、後ろを振り返る人もいれば、
途中で腰掛けて休んだり、また脇目もふらずに一心に上る人もいる。



寒牡丹


このお寺は四季折々の花で有名だという。
この日は寒牡丹が少しだけ咲いていた。
寒い中、花びらが幾重にも重なった、鮮やかなピンクの花を咲かせている寒牡丹。
優雅で華やかで可憐で、遠くからでもはっと目を惹かれる魅力がある。
自分にはない魅力をたくさん持った花だなあ、と素直に思った。
その上には寒さよけ(雪よけ?)が、しっかりとかけられていた。
この華やかな牡丹の花の美しさも、こうして守られているからこそなのかもしれない、と思った。



階段


寒牡丹を眺めたり、来た道を振り返ったり、行く先を見上げたり、
躓きそうになったりしながら、一つ一つ上った。
前を、幼子の手を引いた親子が歩いていく。
一歩一歩一生懸命階段を踏みしめる子供、
そしてその子を見守りながら、その手をしっかりとにぎりしめて
ゆっくり、ゆっくり、一緒に階段を上っていく親。
・・・何か、心にこみ上げるものがあった。
階段は大抵一人で上るものだと思っていたし、
そしてこの先、自分がこの親子のように階段を上る事はないだろうけれど、
ぎゅっと手を繋いで、支えあいながら、少しづつ階段をのぼっていく、
その、当たり前ではあるけれど「つながり」を感じさせる姿に
何かふっと頬が緩むような、心温まるものを感じ、
それと同時に何かうらやましさにも似た気持ちも覚えた。

お勤めが終わったお坊さんたちとすれ違う。
すれ違いざまに「こんばんは」と声を掛け合う。
最近はあまり見ない光景だなと思いつつ、
ふと、大学生の時、初めて英国・湖水地方に行った時のことを思い出した。
何を思ったか、初めてマウンテンバイクなるものをレンタルし
湖を回るコースをサイクリングした。
何分生まれて初めて乗るマウンテンバイク、最初はうまく乗れなくて
すぐに信号の手前で転倒してしまい、ジーンズの裾がすりむけた。
通りがかりのおじさんが「大丈夫か?」と駆け寄って起こしてくれた。
「大丈夫です、ありがとう」と答えて、もう一度トライ。今度はうまく乗ることができた。

マウンテンバイクにも慣れ、お昼用のサンドウィッチを買っていざ湖へ。
途中丘のなだらかな坂が続く。
向こうから歩いてくる人たち、自転車やマウンテンバイクですれ違う人たち、
みんな笑顔で「Hello!」「Hi!」と声をかけてくれる。
最初は驚いて「私が日本人で、よろよろと慣れないマウンテンバイクに乗っているから
大丈夫か?と思って声をかけてくれてるのかしら」と思ったのだけど、
落ち着いて観察してみると、周りの人もみんなそうして声を掛け合っている。
不思議な感じがしたけれど、少し勇気を出して、今度はこちらから
「Hello!」と声をかけてみた。
最初はドキドキしたけれど、すぐに「Hello!」と声が返ってくる。
ほんの一瞬の、ほんのささいなことだけれど、何かとてもうれしかった。
初めての異国で、知らない人ばかりで、それも慣れないマウンテンバイクで
楽しさと不安が交錯する中、ほっとするひとときだった。
人と人とのつながりって、こんな些細なことから、そしてほんの少しの勇気から
生まれることなのかもしれない。

みんな色んな気持ちを抱えて、この階段を上っている。
振り返ったり、立ち止まったり、駆け上ったりしながら。
そして時には支えあい、励ましあい、声を掛け合って。
そんな事を思いながら、2度目の階段を上る。

灯籠に照らされた回廊を通って、また本堂にたどり着いた。
夕暮れだったさっきとは違って、辺りは少しづつ闇に包まれていく。
真っ暗な、そしてしんと静まり返った本堂で、
ほんの少しだけの灯りの中で見る本尊十一面観世音菩薩立像は
明るい中で見た時とはまた違った、荘厳な迫力が感じられた。

花の季節はたくさんの人でにぎわっているであろうお寺も、
この日は落ち着いた佇まいで私たちを迎えてくれた。
きっとその季節に来たらもっと花や木々の美しさを楽しめたのだろうけど
逆に、冬のこの時期に来ることが出来てよかった、と思った。
もう真っ暗になった参道を歩き、お寺をあとにした。
また、いつかここに一緒に戻ってきたい、そう思いながら。

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「ロンドン、とっておきのティープレイスへ」

ロンドン、とっておきのティープレイスへ 英国紅茶のおいしい誘惑英国、とか、紅茶、なんていう文字のついた本を見るとついつい手が伸びてしまうのですが、最近出たこの本も、お茶するために英国に飛んでしまいたい、と思わせてくれる本です。

「ロンドン、とっておきのティープレイスへ 英国紅茶のおいしい誘惑」というタイトルのこの本、ホテルからティールーム、紅茶の買えるお店にアンティークのことまで、ロンドンのティープレイスがあれこれときれいな写真入りで紹介されています。

実はロンドンでお茶する機会ってあまりないもの。ホテルのきちんとしたアフタヌーンティだって、今までに2回行っただけで、やはりどうしても田舎でクリームティなど気軽なティータイムを楽しむほうが多くなってしまいます。
でもこの本を見ていると、ロンドンにも素敵なティープレイスがあちこちあって、あそこもここもと行ってみたくなるのですよね。

今一番行ってみたい、リニューアルオープン後の Brown's Hotel、この本で見て気になった Chai Bazaar、他にも色々あって、見ているだけでも楽しくなってきます。

ああ、次ロンドンに行く時にはどこに行こうかな・・・悩みが増えそうです。

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ぶらり初春の関東 2 - 京橋(涙)~丸の内sweets

さて2日目。
私にしては珍しく(笑)、スロウスタートな朝。

ゆったり目に起きて、部屋でBread & Circus さんのパンをいただきます。


なつめやしといちじくのパンスライスしていただいていた、なつめやしといちじくのパン。
こんな青空の気持ちいい、まどろんだ朝には心地よい甘さ。小さめにカットされたなつめやしといちじくがいい甘さで、生地もソフトなので、焼かずにそのまま味わいたい感じです。これも外見からすると、がつんとハードで甘くないパンかと思っていたので、ちょっと意外。

blueberry muffin

そして、昨日お店に並んで、札が出る前にトレイにのせたので正式名称は分からないのですが、このブルーベリーのマフィン!
甘めでしっとりした生地の下から、ブルーベリーがたっぷり!わかりますか?このブルーベリーのとろりとした感じ。つい止まらなくて、たくさん食べてしまったけど、朝食というよりおやつにも食べたい、そんな感じのマフィンでした。


さて、パンの写真を撮ったりしている間に、すっかりいい時間。。
ホテルを飛び出し、一人向かうは京橋。
駅に着いたのはもう10時半前で、心は焦りつつ駆け足でお店に向かったのですが・・・

ある程度予想はしていたのですが、既にお店の前には大行列が・・・。それも、ざっと数えたところ、100人ほどいる様子!
うわ、やられた・・・。覚悟はしていたものの、ここまでとは思っていなかったので、正直油断してました・・・。(ちなみに開店は10時)

HIDEMI SUGINO イデミ・スギノは、元々神戸・北野にあったパティスリー。
神戸にお店があった頃には、時々買いに行ったり、買い物ついでにお茶したりしていたものでした。そのケーキの美味しさと洗練された味は、当時他のお店にはなかったもの。北野という場所にも馴染んでいた、その素敵な空間は、まもなく閉店してしまい、その後充電期間を経て東京にお店を移されたのでした。

とはいえ、東京に移転してからは、「京橋」というのがどこかぴんと来なくて、上京の時には行ってみたいと思いながら、行きそびれていたお店。でもある時場所を調べたら、銀座のすぐ近くではないですか!
ああ、どうして今まで気づかなかったんだろう、、、と思いながら、次の上京時には絶対行くと心に誓っていました。

そして今回の上京前、1月の末に、NHK の「プロフェッショナル 仕事の流儀」という番組で、杉野シェフが紹介されました。ご覧になられた方はよくお分かりだと思うのですが、杉野シェフのお菓子作りに対する姿勢・考え方は、本当に学ぶところがたくさんあります。手を抜かずに基本に忠実に、そして常に進化しなくては・・・と。色々と考えさせられること、感銘を受けることの多い番組でした。

そして、プロフェッショナルとは・・・

「永遠の未完成でいたいと思っているんです。
だから、今日よりも明日、明日よりもまたその次の日が、
もっとおいしいお菓子ができるように、
あきらめないで自分を高めていきたい。」

簡単そうで、決して簡単ではないことです。心に染みました。

あの番組を見たら、イデミスギノのケーキを食べたことのない人でも、食べてみたい!ときっと思うはず。そして、翌日からはものすごい行列が出来たそうです。

その後もまだ行列が出来ているという話は聞いていたのですが、もうオンエアから2ヶ月経っているし・・・と思った私が甘かった・・・。
取りあえず行列の一番後ろに並んだのですが、何分小さなお店ですので、なかなか進みません。
途中でスタッフの方が来られて、ケーキの数には限りがあるので、この辺りだと無理かもしれません、というような説明をされたのですが、もう少し時間もあるし・・・と、待ってみることに。
少しづつ列は進んだのですが、劇的には進みません。そうするうちにも時計の針はどんどん進む。
待ち合わせの時間まであと少し。

・・・結局、泣く泣く断念しました。

途中で顔を出された杉野シェフのお顔を拝見できたのが、何よりの収穫でしょうか。
神戸時代より少し締まった感じの杉野シェフは、とてもいい笑顔でした。
次回は、きっと。



* * * * *


sadaharu aokiさて、一応無理だったときのことを考えて、ちゃんと次案を考えていた私。
そこからひたすらダッシュして(笑)北上し、国際フォーラムを超えていくと、ありました!Sadaharu Aokiです。
こちらのケーキは以前にパリでいただいたことがありますが(そのときのレポは こちら こちら )、東京のお店は初めて。

実はイデミスギノで待っている間、友達からメールが来て、この日伊勢丹にSadaharu Aokiのコーナーがオープンし、なんと青木シェフが来られてたのだとか!うわー、そんなことなら最初から伊勢丹に行けばよかったー!(←ミーハー^^;)
ま、そちらは大混雑でケーキはなかなか買えなかったようなので、丸の内のお店で正解でしたけども。
思ったよりも随分と広くゆったりした店内。(パリの、私が行ったお店は、かなりこじんまりしていました)
左にケーキのケース、右側に焼き菓子類がたくさん並んでいます。目移りすること必至です。

・・・しかし、イデミスギノで並んだ分、時間はなし。お勧めケーキを聞いて迷わずそれをオーダー、あとマカロン他をちょこちょこ買って、支払いを済ませて手にするや否や、待ち合わせ場所に向かって猛烈ダッシュ!(笑)

しかし、ケーキはどこかで食べないと場所がない。そして走りながら食べるわけにもいかない。。
というわけで、途中の国際フォーラムのベンチに急いで腰かけ、速攻で写真を撮り(なのでちょっとボケてます・・・笑)、持参したスプーンで早速いただきます♪

ヴァランシアこの日買ったケーキは、ヴァランシア。何かのコンテストで入賞したのだとか。上には飴細工の中に金柑のスライス。(最近金柑づいてます)
時間もないので早速!上はオレンジのムース、下が・・・うろ覚えですが、チョコのスポンジにチョコのムース、一番下が・・・あれなんだっけ、、、?すみません、、忘れちゃいましたが、甘さ控えめでちょうどよくて、チョコの濃さとオレンジのさわやかさと、ナッツの食感がいい。美味しくいただきました。

しかし・・・一個700円なんですよね。。2個食べるには少々勇気が要ります(笑)

ちょっともったいない気はしますが、時間にはかえられない。一気に完食し、ケーキ箱をおりたたんだのですが、ゴミ箱がない・・・。時間もないので、ケーキ箱とスプーンを手につかんだまま、待ち合わせ場所のTOKIAのVIRON前へ猛ダッシュ(笑)少し遅れてしまったけど、無事友達と合流し、(とはいえ結局VIRONをのぞく時間はなかったのですが、まあまた今度。)東京駅で別の連れと合流。とはいえ、途中にゴミ箱がないので、手にケーキ箱とスプーンを持ったまま(笑)いい年した女がすることじゃないですね・・皆さんマネしないように(笑)

この日 Sadaharu Aoki で買ったお菓子はこちら。

マカロンマカロンあれこれ。もうどれがどれだかさっぱり(笑)
思ったよりちょっと軽い感じがしました。あとクリームがちょっと濃かったかな、ものによりますが。
どれも美味しかったのだけど、パリで食べたときの方が美味しく感じたのは気のせいでしょうか。
種類が色々あるので目移りしますね。この紫のすみれなんて素敵ですよね。

sadaharu aoki

正式名称は不明ですが、左がチーズ、右がチョコのケーキ。
チーズの方はまあまあだったのですが、チョコの方はねっとりしていてなかなか食べ応えあって美味しかったです。
・・・でもこれも、とてもいいお値段でしたが。

今度はゆっくり選んで、ゆっくりいただいて(笑)みたいものです。イートインも出来るので、ここで買い物途中にお茶なんていいかもしれません。(好きなお店がこの辺りに多いので)

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ぶらり初春の関東 1 - Bread & Circus
おいしいものと、たのしいこと。

Bread & Circus


もう4月、近くの桜もようやく咲き始めました。
いつまでも冬眠しているわけにはいきませんね。
冬眠中のあれこれ、書きたいことはたくさんあるのだけど、忘れないうちに・・・

3月のある2日間、関東へ出かけてきました。
あれやこれやと行きたいところはあったのですが、今回は行き先を絞って、ゆったりスケジュールで。
結果的にそれで大正解でした。それぞれのお店の印象がとても大きくて(行く前から予測できたことですが)、ゆっくり堪能できたから。

* * * * *

東京に着いて、浜松町で友達と待ち合わせ、18きっぷの短い旅、スタート!18きっぷを使うので、みんなでひっついて改札へ行かないといけないのですが、なんだかこれも新鮮で面白い。

品川で一旦降りて、エキュートを冷やかす私たち。
品川の駅って、中も外も広いんですね・・・あ、満でパン買うの忘れた!
ドーナッツプラントのドーナッツも買おうと思ったのに忘れた!(ドーナッツクッキーなるものは買ったんだけど)
また今度ね。

久々の Dean & Deluca。この日私が持っていたのも、NYのお店で買ったトートバック・小。これがちょっと下げるのにちょうどいいサイズなんです。お値段は日本で買うと高いんですね、やっぱり。

D&Dおなじみのパンの山をじろじろ見つめ(奈良・アルションのパンがたくさんあって驚き!)、まだ入荷していなくてがらんとしているケーキのケースを残念に思いながらじっと見つめ、おいしそうだけどお値段も素敵な生ハムやチーズに見とれ、ボリュームたっぷりなサンドに目を見張り、そしてセールになっているスパイス類を、一緒になってごそごそと(笑)

パンやマフィン、デリを買ってみんなでブランチ。デリも思ったほど高くはないです。
あれこれ食べて楽しかったなぁ。でもついつい食べ過ぎた・・・?!(笑)
D&D、なかなかに楽しいところですよね。品川のお店は広くて好きです。

さて、そこから快速に乗ります。平日の昼間なのに、人でいっぱい、座れません。
横浜も過ぎて、だいぶ経ってからぽつぽつと席が空きはじめました。
何だかあれこれとしゃべっている間に、気がつけば窓の外には真っ青な海・・・!
新幹線で東京に行くときにも、途中熱海の辺りで青い海が見えるのですが
こうして快速で走りながら見る海はまた素敵。
私が生まれ育ったのも、海のすぐそばで、子供の頃はよく、何はなくても海を見に行っていたものでした。
といっても、見ているほうが好きな子供でしたが。(・・・あ、今でもそうです)
この日は雲ひとつない快晴。
目的地に着いたら、海を見に行こうね!なんて、このときは話してました。

電車の中でも、何を話していたのか、でもずっとしゃべっていたのであっという間に着いたという感じですが、品川から約1時間20分で、湯河原に到着しました。
駅前にはもう桜が咲いています。やはりこの辺りは暖かいのですね。

地図を見ながら目的地を目指します。駅前の階段を下りて、パチンコ屋の角を曲がって。
途中でお菓子の甘い香りが漂ったり、庶民的なお店が並んでいたり、なんだかとても和む街です。

そして、その先に目指すお店がありました。
写真では見たことがあったけれど、本当にこじんまりとしていて、赤のかわいらしい店構え。
Bread & Circus さんです。



Bread & Circus

ドアの外からのぞくと、ちょうどお客さんが途切れたところ、わぁ、ちょうどよかった!と、お店に入ってご挨拶。
目がとてもきらきらとした素敵な奥様が出迎えてくれました。奥からご主人も顔を出されて、にっこりご挨拶。
お店はこじんまりとしているのだけど、噂には聞いていましたが、シックな棚に大きなパンたちがどんと並んでいて、その様子は圧巻です。他のお店ではこんな大きなパンたちがこんなにたくさん並んでいるのを見る事はあまりないですよね。



Bread & Circus

とにかく、奥様のチャーミングさにはすっかりknock down されてしまいました。目上の女性にこういうと失礼かもしれないけど、とってもチャーミングで可愛らしい方なんです。にこにこと、時にはきびきびと。笑顔で「うふふっ」と笑われる、その雰囲気がとても好き。

お店の奥でご主人がパンを作られていて、オーブンから出たばかりの甘いパンの香りがふわっ・・・、それは幸せなひと時でした。

bread & circusパンのことや、パン以外のこと、あれこれお話している間にも、お客さんが次々とやってきます。私たちが行ったのは午後だったのだけど、お昼前後はかなり慌しかったのだとか。この日はご主人と奥様だけだったので、大変だったでしょうね。

bread & circusご近所の方たちがやってきては、奥様とお話されて、「いつものパン」「いつものスライス」そんな感じでやりとりされていて、パン以外のこともあれこれお話されているのが、地元の方たちに根付いたパンやさんなんだなあというのが感じられました。いいなぁ、こんなお店。パンを買う楽しみに加えて、奥様とお話しする楽しみがとても大きい。近くにあったら通いたい場所。

bread & circusあれこれパンを買って、友達とシェア。大きいパンばかりなので、シェアできるのはうれしい。人数分にカットしてもらう間にも、これはこうして食べると美味しいのよ、とか、そのパンにまつわるエピソードなど、色々話は尽きなかったなぁ。ずっとこうしてお話していたいくらい。

買ったパンの一部を。既にカットした後の写真ばかりなのでご容赦を!詳しくはBread & Circusさんのサイトにて・・・

デイズムAll about の MIHOKOさんの記事を見てまず気になった「デイズム」。見た目にはかなり黒く、堅くて重そうな印象のそのパン、実際カットして食べてみるとそんなことなくて、見た目より軽く、そして外のかりっとした感じがとてもいい。歯切れがよい、とでもいおうか。そして何故かほんのりと甘みが感じられる。クリームチーズやジャムがあいそう。でも美味しくてついそのまま食べちゃったのだけど。


グラマラススコーン

友達に「絶対だよ!」と勧められていたグラマラススコーン。
イギリスのスコーンとは全然違うけど、これはこれでとっても美味しい!とにかく色んなフィリング(石臼挽全粒粉、オートミール、レーズン、カランツ、クランベリー、アーモンド、ゴマ、けしの実、オレンジ、サワークリーム)が入っていて、食感はざっくりというより、ねっちり?止まらない感じです。

フルーツバンドルそのルックスにやられてしまう、フルーツバンドル。(カットする前の写真を撮るのを忘れた!)
これも、見た目から、もっとどっしりしたパンかと思っていたら、食べてみるととてもやさしく、ほんのり甘い生地に、フルーツがいい具合に入っています。


フィグバー、全粒粉のスコーン、ジンジャーマンスコーン、デンマークのプンパニッケル


あれこれ買ったつもりだったけど、まだまだ食べたいパンはたくさん。
ポテトクラウンも、リアルカンパーニュも、食パンも、ハーマントッシュも、パーフェクトシナモンクランチも、買えなかった、出会えなかったパンたちは、また今度!

ほかにもあれやこれや・・・途中で来られるお客さんを先に通してもらって、その間またお店でまどろむ私たち。その合間にまた色々お話して、なんだかとても去りがたい、このままもっとお話していたい、そんな感覚に陥ったのでした。

結局お店を出る頃には夕暮れ、もう東京に戻らないといけない時間。
何度もお礼を言って、「また来ますね!」と、後ろ髪をひかれるように、お店を後にしたのでした。
梅も、海も、桜も、温泉も、他には何もしなかった湯河原だけど、とても満ち足りた、笑顔の時間。


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view over a cliff

ireland


4年半前にアイルランドに行ったときのことを、先日続けて思い出した。
アラン諸島のInishmoreにはドゥン・エンガスという絶景ポイントがある。
見渡す限り海で、それはそれは素晴らしい景色なのだけど、
その手前には恐ろしく垂直な断崖絶壁が広がっている。
強い風が崖の下から吹き付けているので、端に寄るのすらためらわれるほど。
それでも恐る恐る、勇気を振り絞って、這い蹲って崖の下をちょっとだけ覗き込んだけれど、
怖くてすぐに後ずさりし、少し離れたところに座って、
他に誰もいないのをいい事に、しばらくぼーっと眺めていた。

断崖絶壁の向こうは大西洋が広がっていて、そのずっとずっと先はアメリカ大陸。
見えそうで見えないけれど、この向こうにはアメリカがあるんだな。

彼女の目の先には、アメリカじゃなく、違う場所が広がっているのだろうけど
きっとこの崖の向こうの景色のように、深く碧い海の向こうに
何かきらきらと輝くものが見えているのだろう。
一度崖の向こうにはっきりと見えたら、もうさっきまでの恐怖心はどこへやら、
後はそれに向かって進むだけなのかもしれない。
それを、崖の手前の緑の石畳から、そっと見守っていたい。

さて、私の崖の向こうには何があるんだろうか。


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まったり滋賀 by 18きっぷ

18きっぷで、今度は遠いようで実は近かった、滋賀に遊びに行ってきました。18きっぷも残すところ2回分、ぎりぎり使いきれるかちょっと不安だったのですが、ちょうど連れができたので、無事完走することができました♪

最初に目指すのは長浜。大阪から新快速一本で行くことができるので便利です。
天気予報は雨だったのですが、なんとか曇りで持ちこたえてます。

駅から黒壁スクエア方面目指して歩きます。

クリームパン・・・いきなり、パン屋で立ち寄りです(笑)今回はパンの予定はなかったのですが。。。
友達お勧めというクリームパン。見た目にぷっくりしていて美味しそう♪前日hで色々買ってしまったのでここでは買い控え。食べてみると中のクリームがぷるぷるしていてとても美味しいです。

その先の芋きんつばやさんで、ついつい芋きんつばも買い(笑)

ひょうたん長浜は秀吉の城下町として開けたところ。街並みも趣があります。

私はデジカメだけ持ってきたのだけど、友達は一眼レフを連れてきてました。お父様から譲り受けたというOM-2、味があっていいです。私の一眼もこんな味が出るように使い込んでいきたいものですが。

さてお腹が空いてきたので昼食を。お勧めの2つのうち、どっちにしようか散々悩んだ挙句、のっぺいうどんに。
のっぺいうどんというのは長浜の名物のようで、あんかけで大きなしいたけがのっているもの。行く前にガイド本でちらりと写真は見たのですが、いったいどんなサイズなのか、心は躍ります(笑)

のっぺいうどん絶対このふたも、驚かしてやろうという意気込みでのせているのでしょう。。。

ふたを開けると・・・

うわーっ・・・・・で、でっかいーーー!

shiga3この写真、濃い目のあんにかくれているのでちょっと見づらいのですが、私の顔まではないのですが、手のひらをぐっと広げたよりは少し大きい肉厚のしいたけがどどーんとのっている!!なんなの、この椎茸!?こんな大きな椎茸、見たこと無い。。。

とにかく食べても食べても減りません。すごいです・・・

おうどん自体も美味しかったです。

驚きの後はティータイム。
散策中に見つけて目をつけていた、素敵なイギリスアンティークのお店でお茶することに。
お客さんもいなくてゆったりできましたし、外からの風が心地よいです。

shiga7店内でも販売していた紅茶がいただけるとのことで、アールグレイにしたのですが、この紅茶、あの紅茶の王子様とか貴公子と呼ばれている、熊崎さんのAmazing Tea でした。初めて見ましたが、まさか長浜で見つけるとは。。。
アールグレイはほんのりとした香り。友達が飲んだ「リラックス」という、台湾烏龍茶とリンデンとベルベーヌのブレンドティーが美味しかったです。

ちょうどカウンターに初老の男性が座ってコーヒーを飲まれていて、お店の方とお話されていました。とても絵になる感じで、一眼を持っていた友達は撮りたくてうずうずしていたようです。

お茶の後またぶらぶらと散策しながら駅に戻ります。長浜はガラス工芸も有名なようで、ガラスやさんもあちこちにあります。ゆっくり散策するのにちょうどいい街かもしれません。

駅に戻って今度は近江八幡へ。ホームで電車を待っていると、あれ・・・さっきのお店でコーヒーを飲んでいた方だ!お互いあれっと思って会釈し、しばしお話。なんとカウンターでは、友達の持っている一眼を見て「あれはいいねぇ」と話をされていたそうで・・・。カメラがお好きなようで、15台ほど持っておられるのだとか。しばしアナログカメラの話題に花が咲いて、何とも楽しい偶然のつながりでした。

電車が出るころ、とうとう雨が・・・

shiga10近江八幡に着き、バスで北上。川沿いを散策します。とてもしっとりとした街並みで、雨がとても似合う街。雨も傘をさそうかどうしようかというぐらいで、散策にはよかったです。

shiga13到着したのはこちら、日牟禮八幡宮です。
とても落ち着いた感じの神社でした。
おみくじを引いたのですが・・・凶でした(-_-;)

・・・といっても、神社が目的地ではなく。
そうです、ここ、たねやとクラブハリエのある(笑)日牟禮ヴィレッジです。一度来てみたいなぁと思っていたのです。

たねやたねやはとても落ち着いた雰囲気で、お茶と食事が楽しめるレストランが併設されています。写真を見たところ囲炉裏を囲んでお食事できるようで、とてもよさそうな感じでした。

その向かいにはクラブハリエがあります。梅田の阪神地下のバームクーヘンはよく知られていますが、他のお菓子については見たことがほとんどなかったので、わくわくしながら店内へ。すると、ケーキにパン、焼き菓子類がたくさんあっておどろきます。奥のキッチンはすべてガラス張りで、ガラス越しに工程を見ることもできます。

shiga21何を買って帰ろうかなぁと思いながらカフェへ向かうと、なんと待ちの行列ができていました。ちょうどカフェの前にガーデンがあって、とてもいい雰囲気。それを眺めたり、パンフレットを見たりしながら話しているうちに順番が来て、テーブルへ。

どれにしようか悩んだのですが、私はできたてバームクーヘンに。
やはりできたてだけあって、ふんわりとやわらかいです。そして周りの砂糖のコーティングが固まってなくてソフト。馴染んだバームクーヘンも美味しいけれど、こういうソフトなバームも美味しいですね。

まったりと、夕暮れていく庭を眺めながら過ごしました。

そろそろ閉店時間が近くなってきたので(6時閉店というのがイギリスの田舎時間だね~と笑ったのですが)カフェを出てお庭を散策。イングリッシュガーデンのような自然な雰囲気のお庭で、見ていてとても和む感じです。ところどころにおいてある動物の石の置物がかわいい。

店内に戻って販売スペースへ。バームクーヘンを食べた後なのでケーキは控え、パンを見たら、やっぱり買わないわけには。

・・・というわけで2つ買ってみました。バトンはけしの実がたっぷりまぶしてあります。もうひとつ(名前を失念)は黒豆の入ったパン。黒豆がとってもジューシーでした。今度はヴィエノワズリーも買ってみよう♪

雨上がりの夕暮れの日牟禮は、風も心地よく、往く夏を惜しむせみの鳴き声だけが遠くに響いていて、とてもしっとりと、立ち去りがたい情緒が漂っていました。

今回は時間がなくていけなかったけれど、近江八幡はヴォーリズ建築で有名な街。長浜も、他にも見所が色々ありそうだし、駅でもらったパンフを見ると、近辺にも興味深い場所がいくつもあります。またゆっくり訪れたい、そんな滋賀でした。

18きっぷ今年の夏の18きっぷも、これでおしまい。楽しい夏をありがとう。


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ぶらり松本・上高地 7

後ろ髪をひかれながらバスに乗り、乗鞍をあとにします。
また山の景色やダムを眺めながらバスは新島々へ。ちなみに、途中の風穴の里別館でもパンを買うことができるそうです。

新島々の駅に着き、バス代を払って電車を待ちます。時間があったので駅前の物産直売所など覗いてみたら、桃やスイカなどが並んでいて、どれも美味しそうでした。また駅に戻り、上だけTシャツに着替え、出発の5分前に改札が始まったので(駅員さんの改札なので発車の5分前から改札なのだとか。うちの田舎の駅を思い出させます)改札を通って電車に乗ります。行きは白々と夜が明けていったけれど、今度は燦々と日が射すいいお天気の昼間。景色もまた違って見えます。

しばらくして松本に戻ってきました。今日はもう駅前ではあの音楽は流れていません。(駅ビルに入ると流れていましたが・・・)街中も普通に戻っていて、これが普段の松本の姿なのでしょう。

ぎゃるり灰月途中和菓子屋さんを冷やかしてから、昨日閉店してしまって見られなかったお店を再訪しました。今日はちゃんとあいていました・・・よかった。ぎゃるり灰月です。

中に入ると、食器やオブジェ、リネンなどがセンスよく並べられています。昨日来たときに帰るところだったスタッフの方が覚えてて下さって声をかけてくれました。昨日のあれでは仕方ないですよね、とこちらも苦笑いです。でも、今日来ることができてよかった。

奥のギャラリースペースではちょうどガラス展が開かれていました。陶磁器は普段よく目にするし使うけれど、意外とガラスのものって、無頓着かもしれない。小さなグラスから大きなランプシェードまで、色々なガラスの作品が展示されていたのですが、「ガラス」という固定観念からは外れたところの作品も多くて、見入ってしまいました。繊細なもの、どっしりしたもの・・・。夏は特にガラスのものって見ているだけでも涼やかな雰囲気になりますよね。

販売のスペースでは、作家ものの食器などが並んでいて、どれもとても素敵でした。結局購入には至らなかったのだけど、欲しいなぁとおもったものはいくつもありました。ちなみにお店は、この蔵の左のビルの2階にあります。

涼やかなお店を後にし、さて、あと少し時間があるけれどどうしよう。昨日の器やさんへ行こうかと思って足を向けたのですが、結局電車の時間を考えるとゆっくり見られそうにないし、次の機会にゆっくり訪れることにして、再訪はあきらめました。

スギヤこの時も日が燦々と射していて、関西と比べると涼しめとはいえまだ暑い。。。ぶらぶら歩いているうちに、アイスクリームやさんの近くまで来たので寄ってみることにしました。レトロでかわいい看板が目印です。

中に入ると、昔懐かしい感じのアイスが並んでいます。種類もたくさんあって悩んでしまうのですが、見た目にもとても懐かしい感じの棒アイス(イチゴ味!)と、昔アイスを買って、お店の椅子でいただくことに。

こういうアイス食べるの、何年ぶりだろう!!この何ともいえない棒アイスの懐かしい食感と味!子供のころはこういう棒のアイスを食べている途中で落とさないように、慎重に食べたものですが、やっぱり今になっても慎重になってしまいます。

この昔アイスも、懐かしいミルク味、さっぱりしていて美味しかった~。普段あまりアイスクリームを食べない私ですが、懐かしい感じのアイスを2つも食べて、気分はすっかり小学生でした(笑)

お店を後にして、ぶらぶらしながら駅に戻ります。コンパクトな街なので、どこに行くにも歩いていけるのがとても便利です。
何分急に決めたので下調べも十分でなく、調べてる途中で気になったお店も場所を控えてなくて行かれなかったり・・・。でもまた、きっと、来るでしょう。

駅に着いて、駅ビルでおやきを買い、おみやげもちょっと買って、18きっぷで改札を通り、駅の中へ。
普通電車に乗ると、昨日の混雑は無く、ゆっくりと座ることができます。再訪を誓いつつ、電車は松本を出発しました。

段々と西日がオレンジになって、少しづつ、少しづつ夕暮れてきます。中津川に着いたのは6時前。まだまだ明るいです。

すや余談ですが・・・ここで、行きにチェックしていたお菓子を買いに、駅横の観光案内所へ。実は行きの時の乗り換えに30分ほどあったので、駅前をぶらぶらしていたら(すや本店にも行ってみました。何も買いませんでしたが)駅横の観光案内所で色々と栗のお菓子も売っていて、何年も前にいただいてとても美味しかったお菓子があるのを発見!帰りに買って帰ろうと心に決めていたのでした(先に支払えば取りおきできるとのことでしたが、電車の遅れなどで取りにいけなかったら困るのでそこまではしませんでしたが)一目散にそのお菓子のカウンターへ向かうと・・・な、ない。。。お店の人に聞いたところ、今日はもう売切れてしまったのだとか・・・ああ、残念無念・・・。このお菓子、関西で売っているのを見たこと無かったので、買って帰りたかったのです・・・。がっくり肩を落として駅に戻り、名古屋行きの電車に乗り換えます。

名古屋に着いたのは夜7時過ぎ。もうあたりは暗くなっています。日曜夜の新快速のホームは人でいっぱい・・・なんとか乗り込み出発です。米原で乗り換え、段々と見覚えのある地名が出てきて、家に帰り着いたのは11時前。

18きっぷで電車にゆられた1泊2日の旅、帰ってきてみればなんだかとても長く感じられた2日間です。
ほんの少し日常から離れて、夏休み気分を味わった週末でした。

* * *

長々とお付き合いいただきありがとうございました。。。

もしまとめて読んでみたいというお暇な方がいらっしゃいましたらば、どうぞこちらから→ぶらり松本・上高地編

こちらにupできなかった写真を photo gallery にまとめましたので、よろしければ・・・

photo gallery

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ぶらり松本・上高地 6

・・・右の「最近の記事」のタイトルが、すべて18きっぷの話題で埋まってしまってますね。。ぶらっと・・・とか、ぶらり・・・とか(笑)

もう少しで終わりますので、あと少々お付き合いくださいませ。。。

* * *

名残惜しさを感じつつ、バスで上高地を後にします。
次は、ゆっくり訪れよう・・・。いつの季節がいいかな?

さて、バスは来た道を戻ります。・・・が、そのまま新島々→松本へは戻りません。
もう一ヶ所、行きたいところがあるので、バスを途中の親子滝というバス停で降ります。さすがにこんな所で降りるのは私だけ。

ここでバスを乗り換えるのですが、次のバスが来るのは40分後。バス停のすぐ前には、親子滝と思しき滝がありました。見た目にもとても涼しげで気持ちよいです。しかし、本当に幹線道路沿いで、のんびり眺めるという感じではありません。今度乗るバスのバス停に移動し、付近をぶらぶらしてダムを眺めたりしていたのですが、それでも時間はまだまだ。上高地のように涼しくはないバス停でぼーっとしている間に、やっとバスがやってきたので乗り込みます。今度は乗鞍方面行きのバス。

10分ほど揺られて、学校前というバス停で降ります。ここでも降りるのは私だけ。バスを降りると、夏の田舎の景色が広がっています。山があって、緑が生い茂っていて・・・思わず井上陽水の「少年時代」が頭の中で流れました。

バス停から少し進んだところにお店の看板があったので、曲がって先へ進みます。本当にのどかなところで、緑がたっぷり!上高地と違うのは、日差しがきつくて暑いということですが、それでも風は爽やか!(この時間だと上高地も暑かったかもしれないと思いますが)

5分ほど歩いたでしょうか、やっと目指すお店に到着しました。乗鞍高原パン工房 ル・コパンです。

実は、今回突然このぶらり旅を決めたとき、上高地へ行くことは全然考えていませんでした。目的地は松本とここだったのです。このお店に来て、ついでにこの辺りを散策しようなんて思っていたのですが、ガイドを見ていると上高地が目に入り、バスの時刻表を見ていると早朝の便があって良さそう、ということで、急遽予定に組み込んだだけのことで、実はこちらが最初の目的地の一つであったわけです。あるところでこちらのお店を紹介している本を見せてもらい、その時に「行ってみたいなぁ」とふっと思ったのですが、まさかそのしばらく後に実際に行くとは思いも寄らなかったわけで・・・。

とりあえずトイレを拝借し(すいません。。。)一息つき、改めてお店へ。外には石窯がありましたが、もう(この時お昼)パンは焼いていないようでした。後で聞いてみたら、朝に焼かれているようでした。

パンを売っている建物へ入ると、たくさんのパンがお出迎えです!ホームページで紹介されているようなハード系のパンだけでなく、色んな種類のパンが並んでいます。わぁ、どれにしよう。。。と、一通り眺めていくつか選び、お店の方にもお勧めを聞いてみたところ山ぶどうが普通のレーズンとは違ってお勧めですとのことだったので、これも買ってみることに。

実はこちらはオープンカフェがあって、石窯で焼くピザが食べられるということで、時間があればこれを是非食べたかったのですが、如何せん帰りのバスが・・・約1時間あとのもう一つ後のバスでも良かったのですが、何分夏休みの週末、混雑も予想されるだろうし、なるべく早め早めに行動を・・・ということで、帰りは早めのバスを選んだわけです(A型ですので^^;)。蓋を開けてみれば、渋滞は全くなく、カフェでゆっくりして次のバスで戻っても良かったのですが。何分18きっぷなので、行き帰りにも時間がかかりますし。。。

それはさておき、ピザは断念してパンをイートインすることに。レジで少しお店の方とお話させていただきましたが(うれしいこともありました!)こちらのお店の方、どの方も笑顔がとても素敵で、こちらも気持ちよかったです。

さて、オープンカフェのピザを焼く石窯の横でパンをいただきます♪エピのような、ソーセージの入ったパン、ジューシーなソーセージとプレーンなバゲット生地が合って美味。

クリームパンと、ブルーベリーのデニッシュも食べてみました。クリームはとろりとやわらかく、デニッシュも爽やかでさくさく!爽やかな風を感じながらいただくパンの味は格別です。

このままのんびりしていたかったのですが、バスの時間があるので、後ろ髪をひかれるようにカフェを後にします。帰り際にパンの写真を撮らせてもらい、また笑顔の素敵なスタッフの方に「ゆっくりしていただけましたか?」と声をかけてもらって、気持ちよく送り出していただきました。今度は高原の風をゆったりと感じながら、熱々のピザをいただきたいな。

この日買ったパンはこちら。手前から時計回りに、石窯フルーツ、山ぶどう、蜂みつりんごです。

石窯フルーツは、レーズン、くるみ、オレンジの入ったパン。石窯で焼かれているので少し香ばしくて、素朴なパン生地とフィリングがあって、しみじみ美味しいです。

オススメしてもらった山ぶどうは、普通のレーズンよりも粒が小さいのですが、思ったよりジューシーで酸味があって、とてもいい感じです。

蜂みつりんご蜂みつりんごには、有機栽培の干しりんごと、なんと白ごまが入っているそう。全粒粉が入っているので食感もなんだかおもしろいです。

どれもしっかりとした、素朴だけど味わいのあるパンたち。材料にものりくらの天然水を使われていて、この山の自然の中で焼かれるパン、「火と水と大地の恵みのハーモニーから生まれる滋味豊かなパン」・・・まさにその通りのパン達でした。

名残を惜しみつつお店を後にし、ぱたぱたとバス停へ戻ります。山の緑の向こうには青空が広がって、蝉の声が聞こえる・・・。ああ、夏休みだな・・・。今の私には夏休みはないけれど、小学生の頃の夏休みを懐かしく思い出した瞬間でした。

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ぶらり松本・上高地 5

matsu50
大正池から梓川沿いを歩いていくと、田代橋に到着します。木でできた素朴な感じの橋です。

ここからは左岸を河童橋へ向かって歩いていきます。
段々と空はクリアになり、日差しがまぶしい感じになってきました。
少し人は多くなりましたが、「多い」と感じるほどでは全くなくて、快適です。

景色を愉しみながら、ぶらぶらと歩いていきます。

途中、昨日ひゃくにんぱんで買ったパンと、持ってきたお茶で朝食。

澄んだ空気の中で、美しい景色を見ながらのパンは一段とおいしく感じられます。
抹茶のパンと、レモンのパン(正式名称は覚えてません)どちらも心地よいやわらかさで、レモンのほうはレモンカードの酸味が心地よいです。

そこからまたのんびり歩きます。川沿いにはいくつもホテルがたっています。こんなところに宿泊して散策なんて、いいですね・・・。

人が段々と多くなってきて、河童橋に到着しました。ここから見る山の景色はまた一段とりりしくて素敵です!

河童橋はさすがに人が多くて、観光地にきたなぁと感じましたが、それでも、夏休みだしもっと人が多いと思っていたので、思ったよりは人が少なく快適でした。朝早かったからかもしれないのですが。

まずは、帰りのバスの乗車整理券をもらいにバスターミナルへ。ここから新島々へのバスに乗るには乗車整理券が必要なのですが、途中でメールをくれた友達が、以前だんなさまが混雑時に上高地に行ったとき、帰りのバスの整理券が取れず帰って来れなかったので気をつけてねとアドバイスをくれたので、とにかくこれをもらわなくてはと。私が乗る予定だったバスは午前中の早い便だったので、余裕で整理券をGETできました。ほっ。また河童橋まで戻ります。

ネオホモンちょっとお土産をのぞいていたら、おいしそうな牛乳を発見しました。「ネオホモン」・・・。なんだかこのネーミングがおかしくて、買ってしまいました(笑)こくがあっておいしい牛乳です。瓶の牛乳を飲んだのも久しぶりだなぁ。

まだ時間があったので川沿いに少し散策することに。少しあがると景色のよい場所があって、川沿いまで近寄って、おいしい空気を胸いっぱい吸い込みました。きっもちいいーーー!

対岸のほうにはビジターセンターがあって、ボランティアの方が置かれている望遠鏡で頂上を見ることができるのですが、これがすごい!山頂の人々を見ることができるんですね。センターの中には季節季節に撮られた写真が展示してあり、どの季節もそれはそれは素晴らしい景色でした。

そろそろ時間になったので河童橋まで戻り、ホテルのショップで、長野産のあんずを使ったというジャムを買い、外に出ると、冷たい水の中にりんごやトマトが冷やされています。りんごの季節ではないのだけど、この澄んだ水で冷えたりんごが食べたくて一つ購入。さっそく川を眺めながらがぶり!・・・つめたくて、美味しい!!!

りんごをかじりながら川沿いをバスターミナルまで戻ります。今回は3時間半しかいられなかったけど、今度はゆっくり来よう、そう思いながら。

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ぶらり松本・上高地 4

さて翌日。(・・・ええ、やっと2日目です・・・すいません長くて。
おまけに今回は写真が多いです・・・また落ち着いたら何とか整理したいなと。)

目覚ましが鳴る前に目が覚めました。ごそごそ起きだしたのは3時45分ごろ。外もまだ真っ暗です。

荷物をまとめて身支度をして、出発します。フロントには誰もいないので、指示通り鍵を置いてホテルを後にします。とてもいいホテルだったので、今度はゆっくり滞在したいなぁ。

外に出ると雨は降っていませんでした。ただ、湿気が多くて、もやがかかっている感じです。昨日の雨によるものと、お祭りの後の、不完全燃焼のもやもやがあわさったような空気。街中にも、お祭り中止の後飲みに行き、そのまま街にとどまっている人たちの姿もちらほらで。

一応上高地は山なので、コンビニでビニールかっぱを購入。仮に降ってもこれでしのげるぐらいならいいのだけど。

駅についてホームへ向かうと、ちょうど東京からの電車が着いたところのようで、見るからに山登り or トレッキングと思しき人々が同じホームへ向かって歩いています。普通の格好(といっても散策用の格好ではありますが)の私のほうが目立ってしまう感じです。

しばらくすると電車が来て、松本を出発。窓の外の景色は、真っ暗から徐々に薄明るくなってきましたが、濃い霧にかすんでしまっています。・・・この先のお天気が心配。

新島々不安な中、うとうとしていると、電車は終点の新島々(しんしましま、と読みます。なんだか面白いですよね)に着きました。ふと見上げると、なんと青空がのぞいている!!!

昨日の大雨でちょっとしょげてしまったけれど、一抹の希望が見えてきました。

ここからはバスの旅。上高地行きのバスは2台出たので、ゆったり座ることができます。車窓の景色はダムあり、山あり、なんとなく懐かしい景色です。うとうとしながら約1時間、バスは上高地に到着しました。

手前の「大正池」でバスを降ります。ほとんどの人はもっと先まで行くようで、一緒に降りたのは10人ぐらいだったでしょうか?到着したのは6時15分ごろ。もう夜が明けて、日が差しています。

早速池へ。

大正池

・・・この景色!!!

まるで夢のような、不思議な光景が広がっていました。

この写真では伝えきれないのが、とてももどかしいのですが。

湖と山にかかった、白い霧というかもやというか・・・

そのなんともいえない幻想的な雰囲気に、思わず目をこすり、呆然と眺めてしまいました。

早朝なので人も少なく、静かに景色を愉しむことができました。早起きは三文の徳、とはよく言ったものです。

しばらくそこに佇み、つれてきた一眼で写真を撮り(やはり広角のレンズがほしいです・・・50mmでは限界が)、、、そこまではよかったのですが・・・。帰ってから現像に出すと、1本目のフイルムは普通に現像されていたのですが、2本目がすべてこんな感じで変なもやがかかってしまってました・・・カメラやさんで見てもらったところ、どうやらシャッターのところから光が入ったようなのです・・・。せっかく楽しみにしていたのに、ショックでしばらく落ち込んでしまいました・・・。ので、デジカメの写真はイマイチだったのですが、そちらでお楽しみいただければと思います・・・がーん。


そこから池沿いの道を散策します。途中にも、不思議な池の景色が広がり、この世のものとは思えない感じです。それぞれのんびり眺めていたので、ガイドに載っている「おおよその時間」は、とっくに過ぎてしまってますが(笑)まあそれは仕方ないでしょう。

アザミ道沿いには所々に花も咲いています。ピンクのアザミが風に揺れていました。

matsu46・・実は、この写真も、思いっきり失敗写真なのですが・・・ひょうたんからなんとやら、なかなかいいのでは?と思い、のせてみます。。。

それにしても、この澄んだ川の水!!手をひたすと、ヒヤッと冷たくて、気持ちよいです。こんな感覚、都会では忘れてしまいますね。


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